バカの壁

【概要】

  • 著者:養老 孟司
  • 発売日:2003年4月
  • ページ数:208ページ

本の目次

第1章 「バカの壁」とは何か
第2章 脳の中の係数
第3章 「個性を伸ばせ」という欺瞞
第4章 万物流転、情報不変
第5章 無意識・身体・共同体
第6章 バカの脳
第7章 教育の怪しさ
第8章 一元論を超えて

【結論(1番の訴求ポイント)】

バカの正体は一元論者

そもそもバカとはどんな状態の人を指すか。
誤解しやすい点だが、決して知能が低い人の事を指している訳じゃない。
バカとは何でも一元論で考えてしまう人のことで、ゼロかイチの世界で生きている人だ。

これらの人は中間が無い。

しかし世の中には中間だらけだ。中間の事を無理やりゼロかイチにしてしまうからバカに見えるのだ。

【ポイント】

世の中のグラデーション

一元論者は正解か不正解かでしかものごとを判断できない。
しかし世の中には0.3もあれば0.7もあるのは誰もが知っている通りだ。
ゼロとイチの間には多くの段階があり、むしろこちらが実態に即した場合が多い。

例えば性別。
従来は男か女だけだった。(実際にはいたが、表面的には無いものとされていた)
しかし今はLGBTQのように多くのパターンが認められている。
中にはquestionといった自分では性別が分からない(肉体的な面は除く)というケースまである。

他には身長なんかもそうだろう。

チビと長身の境目はどこなのか。これは人によって違ってくるだろう。100人いれば100通りの答えがあるかもしれない。

でも一元論者は180㎝以上とか無理やり基準をつくる。しかもこの場合は自分フィルターを通している事が多いので、余計に厄介だ。

自分フィルターで見た世界を世の中の常識と置き換えてしまっている。

このようにゼロかイチの人は、答えが極端になる。
昔ならそれでも通じた事もあるだろう。
しかし現代はそれではダメだ。世界的にそうなってきている。

しかし、それでも頑なにゼロかイチに拘る人も一定数いたりする。

他人のメガネ

しかも厄介な点は、人間は自分の頭(脳)に入ってくる事しか理解できないという事だ。
世の中は広い。
自分の理解している事なんて、ほんの一握りだ。
ただその人にとっては、自分の理解している事が100%になる。
そこで判断する。
だから間違う。
間違っても理由が分からないし、分かろうともしない。
これを自分のメガネで判断しているとも言うが、これが現代のバカなのである。

これを改善するには、相手の事を考えてみるのが良いと書いてある。
当然、他人にも他人のメガネがある。
そのメガネを通して世界を見ている。
それをイメージするのだ。
そうすると、そういった世界があるのか!なんて発見があるかもしれない。
イメージするのが難しければ、実際に体験してみるのもいいかもしれない。

他人にはどう見えているのか。

これが出来るだけでもバカからは大きく前進できる。

脳は楽をしたがる機能だ。
使わなければどんどん機能が衰えていく事は科学的に証明されている。
他人の事を考える事をしなければ、当然その能力は低下していく。
そうなると益々相手の事が理解できなくなる。

自分本位

自分はバカでいいというなら、他人に迷惑をかけなければそれでもいいかもしれない。
ただ現実問題では、自分1人で生きていく事は難しい。

生きていくためには稼がなくてはならない。

稼ぐためには仕事をする必要もあるだろう。
仕事をしていれば、当然他人と関わる事もあるだろう。
何らかの理由で仕事が出来ない人でも、役所に申請に行けば、対面で話さなきゃならない事もあるだろう。
この時に、自分のメガネを通した世界でしか見れない人が一定数いる。
理不尽なクレームをつけているのはその典型だ。
この場合でも、本人は当然の事だと思っている(世間的にはカスタマーハラスメントに近いものでも)。

今は人口減少の時代だ。

団塊ジュニア世代では毎年200万人以上が生まれていた。それが令和になると90万人を切るのが当たり前になり、令和6年では70万人も切っている。

団塊ジュニア世代と比較すると1/3だ。
この影響は急速に出てきていて、もはや日本人だけで成り立つ事が不可能になりつつある状態だ。

令和生まれが社会に出る頃には、もっと深刻になっているだろう。
となると当然、文化や言語が違う人も日本で働く事が増えてくる。
その時に、従来の考え方や価値観のみで成り立つだろうか。
誰の目にも明白だろう。

多様性が必要なのだ。

【まとめ】

バカとは

バカとは決して知能が低い事を言うのではない。
多様性が欠如している、つまり全て一元論で考えてしまう人の事をいうのだ。
是非とも他人のメガネで見てみよう。
新たな発見があるかもしれない。

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