武器としての決断思考

【概要】

  • 著者:瀧本 哲史
  • 発売日:2011年9月
  • ページ数:248ページ

本の目次

ガイダンス なぜ「学ぶ」必要があるのか?
1時間目  「議論」はなんのためにあるのか?
2時間目  漠然とした問題を「具体的に」考える
3時間目  どんなときも「メリット」と「デメリット」を比較する
4時間目  反論は、「深く考える」ために必要なもの
5時間目  議論における「正しさ」とは何か
6時間目  武器としての「情報収集術」
7時間目  「決断する」ということ

【結論(1番の訴求ポイント)】

不透明な中で決断するための方法

1+1=2

数学的に考えると誰がどう見たって正解だろう。小学生でも分かる問題だ。

しかし現実社会では往々にして正解じゃない事がある。0.3だったり、10以上になる事もある。

今までは終身雇用などで先の人生がある程度イメージできた。

バブル経済や人口増加などで、前の成功パターンを真似していれば良かった時代だった。恵まれた環境というのもあって、誰でも一定のレベルまでは行けた。

しかし今や終身雇用は過去のものになりつつあり、物が飽和している事もあって簡単に分かる問題は解きつくされしまった。

残っている問題は、簡単には正解が出ない問題だったり、そもそも正解が無い問題だってある。

問題がある事にすら気づいていない場合もあるかもしれない。こんな時代に今までのやり方が通じるだろうか?

答えは、否である。

先行きが不透明だけれども、決断しなければいけない場面も多くあるだろう。そんな時に有効なのがディベートという方法だ。

早速見ていこう。

【ポイント】

決断とは正解ではなく、今の最適解を導き出すこと

物事には正解がある。

幼児期からの偏差値学習によって無意識下に刷り込まれてしまっている概念だ。これが根底にあるために、人は正解が無い問題にでも正解を求めてしまう。

正解の無い問題とは何か?

例えば、結婚するかしないか、就職するか起業するかしないか等があるだろう。実のところ、このような問題には正解が無い。

正解が無いというよりは、個々の条件やバックグラウンドが違うために画一的な正解が無いと言える。

ある回答がA君にとっては正解だったとしても、B君には正解になるとは限らない。だから迷う。迷うから他人に正解を求めたくなる。でも他人が出した答えは正解とは限らない。

そんな時に必要になるのがディベートの技術だ。

これが出来るのと出来ないのでは、同じ決断を出すのにも雲泥の差が出てしまう事もある。

ディベートとは

ディベートとは客観的に決断するための思考方法だ。

ある問題(命題)に対して、メリット/デメリットを考える。このメリット/デメリットに対して、反論を考える。そして最終的に残った(筋が通っている)メリット/デメリットに対して、どちらが良いかを判断する。

簡単に言うと、こんな流れだ。

この時メリット/デメリットは各々3つ程度にとどめるといいとしている。多くなると収集がつかなくなるし、少ないと議論が不十分になる可能性があるからだ。

そしてメリット/デメリットには必要条件がある。

メリット:内因性、重要性、解決性
デメリット:発生過程、深刻性、固有性

個々のについては、本書の中で解説されているので、そちらを参照してもらいたい。

最初は、上記条件を考えずにメリットと思われるもの、デメリットと思われるものをリストアップするのでもいいだろう。このリストアップされたものにツッコミを入れて、それに耐えたものが最終的に残るのだ。

正しい主張の3条件

このようにして、反論を経て残ったメリット/デメリットには条件がある。逆に言えば、これらが無いとまだ不十分という事だ。

その条件とは、

  • 根拠がある
  • 根拠が反論にさらされている
  • 根拠が反論に耐えたものである

結婚するかどうかを例にしてみよう。

結婚のメリットで「経済的パワーは2人分だが、生活費などのランニングコストは2倍にはならない」としよう。これの根拠は、稼ぐ人が1人から2人になるので間違いなさそうだ。

反論としては、もし片方が無職や休職したらどうなるかがあるだろう。病気になるかもしれないし、産休/育休に入るかもしれない。

確かに社会保障制度である程度の給付は見込めるだろう。しかし現役時と同じくらいの収入となると別だ。

しかもこれらの給付は期限付きである事が多い。期限が切れると給付も途切れてしまう。そうなると片方の稼ぎで2人分を賄っていなかければならない。

これでは反論に耐えたとまでは言えないだろう。なのでこのメリットは成立していないと言える。

このようにピックアップされたメリット/デメリットに対して根拠や反論を加えていく。

その結果、残った項目で決断をしていくと、現在の最適解に最も近いものとなる。

【まとめ】

今後は変化に対応できない事が最大のリスクになる

このように現代では、正解が簡単に出ない問題が多くある。そして本書では、「知識」「判断」「行動」の3点セットが重要と言っている。

他人の正解を求めても、それは自分の時間を生きている事にはならない。

自分の人生は、自分で考えて自分で決めていく事が必要だ。決める事で行動が出来るようになる。そしてディベートという技術は、このような問題を決断していくのに非常に有効な方法だ。

まずは小さな事からでもいい。メリットとデメリットを出して、ディベートする癖をつけてみよう。

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