もくじ
【概要】
- 著者:池谷 裕二
- 発売日:2013年11月
- ページ数:366ページ
本の目次
1 脳は妙にIQに左右される2 脳は妙に自分が好き
3 脳は妙に信用する
4 脳は妙に運まかせ
5 脳は妙に知ったかぶる
6 脳は妙にブランドにこだわる
7 脳は妙に自己満足する
8 脳は妙に恋し愛する
9 脳は妙にゲームにはまる―
10 脳は妙に人目を気にする
11 脳は妙に笑顔を作る
12 脳は妙にフェロモンに惹かれる
13 脳は妙に勉強法にこだわる
14 脳は妙に赤色に魅了される
15 脳は妙に聞き分けがよい
16 脳は妙に幸せになる
17 脳は妙に酒が好き
18 脳は妙に食にこだわる
19 脳は妙に議論好き
20 脳は妙におしゃべり
21 脳は妙に直感する
22 脳は妙に不自由が心地よい
23 脳は妙に眠たがる
24 脳は妙にオカルトする
25 脳は妙に瞑想する
26 脳は妙に使いまわす
【結論(1番の訴求ポイント)】
クセを知って、脳を味方につけよう
脳を味方にしていますか?
普通の人なら、「何言っているんだ?」となるだろう。ここでの味方というのは、脳のクセを知っていますかという意味だ。
大抵の人は自分の脳のクセを知らない。このクセというのは、少し専門的に言うとバイアスと呼ばれるものだ。
よくある例えで、ある映画を見に行ったとしよう。
ただ最初の20分を見た段階で自分にはつまらないと感じた。多分だが最後まで見てもつまらないのはほぼ確定だろう。この時に一般的な人は、とりあえず最後まで見てみるケースが多い。なぜならチケット代を払ってしまっているからだ。ここに勿体ないという意識がある。
これはサンクコストと呼ばれるバイアスだ。
チケット代はすでに払ってしまったもので、映画内容がどうであれ戻ってくる事は99%ない。という事は、最後まで見ても、途中退席しても自分の金額的な損失(チケット代)は変わらないという事だ。
ならば時間節約のために途中退席した方が良いのだが、多くの人はそうはしない。勿体ないという感情があるからだ。
これをバイアスと言う。
しかもこのバイアスは無意識化で判断している事が多く、自分では無自覚な事も多い。
脳がどんなクセを持っていて、どう認識する傾向があるのか。これを知っているのと知らないのでは、大きな差になるだろう。
本書には、脳に関する傾向がいくつも掲載されている。
その全てを習得するべきとは言わない。
今の自分に合ったものから参考にしていくと良い。
【ポイント】
自分を保つためには自尊心が必要
本書には26個のパターン別に脳のクセについて記載されている。
全てを網羅するのは本を読んでもらう事にして、その中でも自分的に重要だなと思った点について記載していく。
自分自身を保つ。
現代ではこれが簡単なようで難しい。不用意な発言で、いとも簡単に炎上してしまう。しかも相手は不特定多数の匿名者からだ。
中には炎上上等!という人もいるかもしれないが、多くの人は違うだろう。多少なりともメンタルが疲弊してしまう。
人が自分を保つためには、自尊心が必要であるらしい。
自尊心とは、自分の威厳を意識、主張して他人の干渉を受けないで品位を保とうとする心理や態度の事で、簡単に言うと、自分が自分をどう思う(感じる)かだ。
そして自尊心は、自分が有能であるという自信と、自分に価値があるという自尊の2つの要素から構成されているらしい。考えてみれば当然といえば当然なのだが、自分を持っているという事は、それに伴う根拠や経験があるという事だ。
それは学生時代の部活動かもしれない。学業の成績が良かった事かもしれない。
このような経験があって、自尊心が生まれる。(中には根拠も無いのに自信だけはある人もいるが・・・)
そして人は自尊心を保つ事で、自分に価値がある(他人から必要とされている)と感じる事ができるのだ。
この自尊心が傷つくと身体に不調が出てくる。
人が自分を保つ上で、できれは自尊心は傷つけたくないものだが、傷つきやすい人も実際にはいる。
特徴として、意見に対しての反論を人格否定と受け取る傾向がある事だ。
単に意見に対して自分の見解を述べているだけなのに、それがそうとはならない。意見=人格否定と解釈してしまう。人格否定されると自尊心が傷つき、それを補うために感情有意の行動に出る。
泣いたり、怒ったりするケースだ。
こうなると建設的な話はできなくなり、話し合いも平行線を辿ってしまう。
他人の不幸は蜜の味
また脳には、他人の不幸を喜ぶ習性がある。
これは自分より立場が低い人を見つける事で、相対的に優位感を味わえるためだ。優位感を感じる事で、自分の自尊心を満たす。
特に自分にとって手の届かない人が落ちてくる事ほど喜ぶ。有名な芸能人がスキャンダルで必要以上に叩かれるのは、これが原因だ。中には人格否定まで至っているのも見られたりする。
しかも叩いている方は世間からの評価という大義名分があるので、悪い事をしているとは思っていない。むしろ良い事をしているとさえ思っている。ここが厄介な点でもある。
裕福な暮らしをしていた人が、一気に落ちていくのは快感なのだろう。そんな一端を自分も担う事で、自らの自尊心を満たしているという面もある。
ここでも自尊心が重要なキーワードになっている。
プライドは他人がいてこそ発生する
プライドとは他人を意識する事で初めて生まれる、人間関係に起因した感情だ。
つまり他人がいなければ、プライドは生まれようがないとも言える。
比較する相手がいなければ、比較そのものが成り立たないのと一緒である。
実は、このプライドも自尊心と関係がある、プライドが満たされることで自尊心も満たされるのだ。
なので人は自慢話をする。
それを(例え見かけ上でも)、褒めてもらえるとプライドが満たされ、自尊心も満たされる。
ここでも自尊心が関係している。
どうやら、脳のクセは自尊心が大きく関係しているように思えてならない。
【まとめ】
自尊心を満たそう
こう見ると、自分を保つには自尊心がキーワードのようだ。
そしてこの自尊心は色々な場面で顔を出す。
どれも共通しているのが、自分の存在価値を認めるためという事だ。
ならば、誰からも評価される方法で自尊心を満たしてみてはどうだろうか?
自尊心を満たすベクトルを外側に向けてしまうと、面倒な方向にいきかねない。これを内側にする事で、自分を磨くようにする。
そうする事で、本当の自尊心というのが得られると思うのだ。
相手とディベートをした時に、意見が食い違っても、これは人間性を否定しているのではなく、意見に対して反対意見を言っているのだと考えられるようになるか。
反対の意見を言って、相手が「なるほど、そういった見方もできますね」と返してきたら、その人は出来る人だと思う。
逆に、キーッ!となり、感情で反論してくる人には関わらない方法を見つける方が得策かもしれない。
大分、本書の内容からは外れてしまったが、興味がある人は一読してみてはどうだろうか?