頭のよさとは説明力だ

【概要】

  • 著者:齋藤 孝
  • 発売日:2019年9月
  • ページ数:224ページ

本の目次

第1章 知的な「説明力」とは何か
第2章 「組み立て方」で説明は一気にうまくなる
第3章 日常生活で「説明力」をアップさせる方法
第4章 心を動かす「説明力」の応用

【結論(1番の訴求ポイント)】

頭の良さ=説明力

現代社会では、「頭が良い」というのは色々な意味で使われている。

学力的な意味で使われる場合もあるだろう。空気が読めるといった意味で使われる場合もある。頭の回転が速いというのも、広義では頭が良いと言える。

そんな中、本書では説明力が高い人を頭が良いとしている。

現代において、他者とのコミュニケーションは必須のスキルだ。特に仕事においては取引先がいて、意思疎通が通っていないと後々のトラブルにもなったりする。

友達同士においても同様だ。これは対面でもそうだしSNSでも必要だろう。そこに相手がいて、自分の伝えたい事を伝えられる。

一見すると当たり前の能力だが、現実ではしばしば解釈の齟齬が起きている。これが原因でトラブルにもなったりする。

原因は伝え手が下手な場合もあるし、受け手の理解力が低い事もある。

学生時代を含め、口頭で説明するトレーニングを受けていない事もあるだろう。

言ってみれば、ほとんどの人が何となく自分流で話しているのだ。

なので齟齬が生まれたり、そもそも伝わりにくかったりする。

ただ伝え方を学習する事で、自分の伝えたい事を伝わりやすくする事ができる。

そしてこれは、頭が良くないと難しい事でもある。

【ポイント】

説明力とは

優れた説明は相手に「分かった感」を通常よりも多くもたらす。

そして相手の「分かった感」を多くするには、まずは自分がちゃんと理解していないと話にならない。自分が理解して初めて、相手に伝える事が出来るのである。

イメージしてみよう。

仮想通貨についてなんとなく知っている自分がいる。なんとなくと言ってもネットでかじった程度の知識だ。

たまたま初めてみたら、含み益が10万円ほど出た。

これはいい!という事で友達にも進めてみたとする。

ただ友達も仮想通貨については素人だ。アレコレ質問が来る。

あなたは、多分・・〇なんじゃない?と答えるのが精一杯だ。

・・・どうだろう?これで友達は「よし、やってみよう!」となるだろうか。

ならないだろう。

このように相手に何かを伝える時は、自分がある程度は理解していないと難しいのである。

別な言い方をすると知識や教養、経験の広さとも言えるかもしれない。

説明に必要なのは、時間感覚、要約力、例示力

頭の良さは説明力というのは上記で記載した通りだが、では説明力は何の要素で構成されているのだろうか?

理解力は先で話した。他に何かあるのか?

本書では次の3つとしている。

時間感覚、要約力、例示力だ。

時間感覚はリミット(約束時間)通りに説明を終わらせられる能力。5分だけ時間を下さいと言っておきながら、10分も20分も喋られたのでは、たまったものではない。話している本人は5分のつもりでも、実際は10分以上話しているなんて事もザラにある。

要約力は、テーマのいくつかの要点から体系立てて理解し説明出来る能力だ。難しければ、テーマの本質を見抜く力と言ってもいい。そのためには、まず何を言わんとしているのか理解しなければならない。

また要約のコツもある。それは出来るだけポイントを絞る事だ。聞き手は一度に多くの情報を与えられても理解が追い付かない事が多い。それを防ぐのだ。

例示力はその文字の通り例えが上手い能力だ。この時のコツは相手が容易にイメージが出来る事。よくお笑い芸人が例えを出すが、あんな感じだ。お笑い芸人はプロなので、あそこまでのスキルは必要無いが、相手のバックグラウンドを加味してイメージが出来るようにしてみよう。

聴覚情報のみよりは、視覚情報も加えると分かりやすい。体を使ったり、問いかけたりして体験型にしてみるのも有効だ。

参加型をイメージすると良い。

説明の流れ

ではこれらをどう使うのか?

基本的な説明の流れはこうだ。

1、最初に要約を一言で伝える
2、説明を3つのポイントに絞って伝える
3、各々に具体例を示す
4、まとめ

上記は15分程度を目安にして実行できると良い。長いとダレるし、これ以上短いと重要なポイントが伝えきれない場合があるからだ。

1では要約力が必要になる。一言で伝えなければならないので、本質を掴んでおかなければならない。そのためには理解力も必要だろう。

2では説明を加えていく。ポイントは3つにする事。3つというのは少なくもなく多くもない丁度いい。これ以上になると聞き手側の理解が追い付かないし、少ないと物足りなさを感じてしまう事がある。ただ多いよりは少ない方がいい。

3で具体例を示す。容易にイメージできるものが良い。自分事に置き換えられるとベストなのは前述した通りだ。

4でまとめ。

このような流れでやってみると、話し手にとっても聞き手にとっても良い説明になる。

上手な説明というのは、相手の分かった感を多くする事だ。

相手にとって痒い所に手が届くような視点で構成していくと良いだろう。

【まとめ】

説明力を鍛えよう

プレゼンが上手い、説明が分かりやすい。

このような能力は先天性のものと思われやすい。

しかし上記のように、説明力を分解していくと、誰でも鍛えられる能力である事が分かる。

つまり説明力は後天的に鍛えられる能力なのだ。

説明力を上げるには、何度もチャレンジして経験を積む事が重要だ。

ストップウオッチを片手に、時間感覚を鍛えるのもいいだろう。

半年ほど継続すると、全然違う説明が出来るようになっている。

説明力は持っている方が断然良い。

プレゼンが上手くいかない、友達に言いたい事が伝わらないと悩んでいる人は、1歩を踏み出してみよう。

1年後には世界が変わっているかもしれない。

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