common disease14

【臨床症状】50代 食欲不振 CT、MR実施

【問題】画像所見と診断名は?

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➡ 造影CT(横断像)
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➡ 造影CT(冠状断像)
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➡ 単純MRI
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➡ 造影MRI
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    ▶答えはこちら
    • 右腎に約3cm程度の腫瘤影を認める
    • 内部に脂肪成分を含む低吸収域を認め、造影画像でやや濃染される部分を認めるが内部の平滑筋や血管を見ているものと考えられる
    • またMRI画像では、同部位にin-phase/opposed-phaseで信号低下を認める所見があり、腎血管筋脂肪種(AML)診断できる
    上段左からT2WI、T2-FS、下段左からin-phase、opposed-phase
    • その他の所見として、肝S4、S8に最大径24mm程度の腫瘤影を認め、造影パターン(辺縁から徐々に造影される)から肝血管腫と診断できる
    • その他の所見として、約2cm程度の子宮筋腫あり

    【腎血管筋脂肪種】

    ・腎血管筋脂肪種(renal angiomyolioma:AML)は、脂肪組織、平滑筋組織、血管組織が混在した腫瘍

    脂肪組織の存在が証明できれば有効な画像所見になる

    ・腎臓の良性腫瘍の中で最も高頻度で発見される

    ・4:1で女性に多く、40代で発見される事が多い

    ・被膜を持たない特徴があるため、浸潤性に発育する

    ・結節性硬化症に伴って生じるものがあるが、頻度としては少なく散発性が大部分を占める

    ・腫瘍径が4cm以上のものでは破裂のリスクが高いと言われているためTAEの治療対象になる

    ・脂肪成分が少ない亜型があり、fat poor AMLや、AML woth minimum fatなどと呼ばれる事がある

    ・この場合はRCCと鑑別が困難な場合がある

    ・造影CTで造影される成分は、腫瘍内の平滑筋や血管を見ている

    ・腎と腫瘍の境界面が腎内側に向かって角ばって見える事を angular interfaceと呼ぶ

    参考書籍:ジェネラリストを目指す人のための画像診断パワフルガイド 第2版

    【肝血管腫】

    ・海綿状血管腫と毛細血管性血管腫がある(頻度は海綿状血管腫の方が多い)

    ・肝血管腫(海綿状血管腫)は良性の肝腫瘍の中で最も頻度が高い

    ・基本的に無症状で臨床的に問題となる事は少ないが、稀に巨大化(10cm以上)する事があり、この場合は腹痛の原因となる事がある

    ・また血栓化、硝子化、線維瘢痕化、嚢胞化、石灰化など様々な変性により内部不均一になる事がある

    ・巨大化するのはほとんどが女性で、ホルモンとの関係性が示唆されている

    ・MRIでT1強調画像で低信号、T2強調画像で高信号を示すのが特徴的

    ・またCT/MRIのDynamic画像では造影早期相で病変の辺縁に結節状の濃染域を認め、徐々に中心部が造影されていくのも特徴的

    ・小さな血管腫では、中心部に結節状の早期濃染を認め典型的なパターンを示さない場合もあるので注意する

    ・染まりが遅いなどの例外もある

    ・またA-Pシャントを伴う事もあり、悪性腫瘍との鑑別が問題になる事がある

    ・巨大な血管腫では血小板減少を伴う事がある(Kasabach-Merritt症候群)

    参考書籍:肝胆膵の画像診断 -CT・MRIを中心に-
         ジェネラリストを目指す人のための画像診断パワフルガイド 第2版

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