common disease111

【臨床症状】30代 女性 検診精査 過去に経口避妊薬の摂取あり

【問題】画像所見と診断名は?

CT_20241028111857_Image006
 
➡ CT造影画像(動脈相、門脈相、平衡相)
CT_20241028111857_Image093
 
➡ CT造影冠状断
CT_20241028111857_Image312
 
➡ MRI画像(T2、FS、Dual)
MR_20241028112234_Image003
 
➡ MRI画像(拡散強調、ADC、他)
MR_20241028112234_Image143
 
➡ MRI画像(EOB Dynamic)
MR_20241028112234_Image260
 
➡ MRI画像(平衡相、肝細胞相)
MR_20241028112234_Image643
 

    ▶答えはこちら
    • CTにて、肝臓S4に約4cm程度の腫瘤影を認める
    • 早期に濃染し、平衡相では等吸収になり、比較的境界も明瞭
    • その他に異常所見は認めない
    左から単純、動脈相、門脈相
    • MRI画像でも、同部位に腫瘤影を認めるがT2WIや拡散強調画像では等信号で、中心瘢痕は認めない
    上段左からT2WI、T2-FS、下段左から拡散強調、ADC
    • 造影画像では、早期濃染を認めるも、それ以降では等信号で中心瘢痕も認めない
    • 過去に経口避妊薬接種の既往がある事からFNH(限局性結節性過形成)が疑われた
    • その後、診断確定のために紹介となり、部分的生検にてFNH疑いとなる

    【限局性結節性過形成:FNH】

    ・限局性結節性過形成(focal nodular hyperplasia:FNH)は、肝硬変の無い肝臓に発生する、境界明瞭な過形成の結節

    ・限局性の血流異常に対する肝細胞の過剰再生が原因と考えられている

    ・肝臓の良性腫瘍の中では、血管腫に次いで多い

    ・若年者の女性に多く、門脈欠損や経口避妊薬との関連がある

    ・通常は無症状で検診で偶然発見される事が多い

    中心部に線維性の星芒状瘢痕(stellate scar)を伴う事が多い

    ・多発性のものは多臓器の血管奇形や、脳腫瘍との関連があるとされている

    ・画像所見は、CTでは均一な低~等吸収域を認め石灰化は認めない

    ・Dynamicでは早期濃染を認め、平衡相以降では等吸収の事が多い

    ・中心瘢痕は病変が小さいと認めない事もある

    ・MRIでは、T1WI、T2WI共に様々な信号強度を示すが、比較的等信号の事が多く被膜は認めない

    ・特に中心瘢痕はT2WIで高信号になる

    ・EOBの肝細胞相で取り込みを認め、等~高信号になるが、2~10%で肝細胞相で取り込みがないものもある

    参考書籍:肝胆膵の画像診断 -CT・MRIを中心に-
         ジェネラリストを目指す人のための画像診断パワフルガイド 第2版

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