整形8

【臨床症状】70代 皮下腫瘤の増大

【問題】画像所見と考えられる診断名は?

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※初回精査時 脂肪抑制の冠状断、T2WI、T1WI、脂肪抑制の横断像の順に表示

➡ 4か月後の冠状断画像
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※初回から4か月後の画像 脂肪抑制、T2WI、T1WIの順に表示

➡ 4か月後の横断像/矢状断像
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※脂肪抑制、T1WIの横断像、脂肪抑制の矢状断の順に表示

    ▶答えはこちら
    • 初回の検査時には右大腿背部に6*3*1㎝大の腫瘤を認め、T2WIや脂肪抑制画像で中~高信号、T1WIで低信号を認め、信号強度からはまずは神経鞘腫+血種を疑う
    • 4か月後の画像では、6*6*3cmと増大している
    • その後の精査で悪性神経鞘腫と診断される
    • 他、右大腿骨近位骨幹部に2cm大の骨嚢胞あり

    【神経鞘腫/神経線維種】

    ・神経原性腫瘍は抹消神経(神経線維、神経鞘)由来と神経節および傍神経節に由来するものがある

    ・末梢神経由来の腫瘍は次の2つがある

    1. 神経鞘腫:比較的大きな神経の神経鞘内に発生、被膜を持ち、細胞成分の多いAntoni A領域と細胞成分の少ないAntoni B領域から構成される
    2. 単発、孤発が多いが、NF1(von Recklinghausen)病に合併する事は稀だが、NF2では多発する傾向がある
    3. 神経線維種:皮膚や皮下などの小さな神経から発生し、紡錘形に発育し被膜を持たない事が多い
    4. 腫瘍内に神経を含有する
    5. 孤発性と多発性があり、後者は神経線維腫症(neurofibromatosis)と呼ばれる
    6. 形態的には限局性と特殊型があり、特殊型には神経に沿って数珠状の形態や、びまん性のケースがある
    7. 組織分類には、神経鞘腫(schwannoma)、神経線維種(neurofibroma)、悪性神経鞘腫(maligrant schwannoma)(いずれも神経線維/神経鞘由来)と、神経芽腫(neuroblastoma)、神経節神経芽細胞腫(ganglioneuroblastoma)、神経節細胞腫(ganglioneuroma)(いずれも神経節由来)がある
    8. 傍神経節由来には組織分類に傍神経性腫瘍(paraganglioma)がある

    ・画像所見は、Target appearanceが有名で、神経鞘腫、神経線維種の両方に認められる事があると言われている

    ・その他には被膜の有無なども鑑別材料になる事がある

    ・びまん性の神経線維腫では、脂肪抑制画像で低~高信号で、やや不均一、造影効果は一般的に強い傾向がある

    参考書籍:ジェネラリストを目指す人のための画像診断パワフルガイド 第2版

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