整形33

【臨床症状】20代 スノーボードで転倒受傷

【問題】画像所見と診断名は?

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※ T2WI、T1WI、脂肪抑制の順に表示

➡ 横断像/矢状断像
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※ 脂肪抑制、T2*(横断像)、脂肪抑制(斜矢状断)の順に表示

    ▶答えはこちら
    • 斜冠状断画像にて、肩関節包下縁に弛緩と関節液貯留あり
    • glenoid 前下縁の関節唇の損傷と、その骨皮質下の限局性の骨梁損傷/挫傷が認められる
    • 肩甲下筋腱の肩甲骨付着部にも広範囲な損傷疑い
    • 右上腕骨頭大結節部に、限局性の圧迫骨折が認められ、その骨皮質下骨髄に、広範囲に、骨梁損傷、骨髄浮腫性変化を認められる
    • 上記所見より、骨性Bankart lesion と Hill Sachs lesionが認められ、肩関節前方脱臼後(整復後)と考えられる

    【肩関節脱臼】

    ・肩関節は大きな可動性を有する一方で、脱臼を来しやすい関節の一つ

    ・前方脱臼、後方脱臼、垂直脱臼に大別され、前方脱臼が9割以上を占める

    ・原因は交通外傷やスポーツ外傷など

    ・手を外転や外旋した状態で後方へ引っ張られる事で脱臼する

    ・脱臼を繰り返す反復性肩関節脱臼に移行する場合もあり、この移行頻度は若年者ほど高く、20歳以下では再脱臼率が半数近くにもなる

    ・一方で30代以降は10%程度とも言われている

    ・初回脱臼時の肩関節前方の支持組織の破綻(前方不安定症)が反復性に移行する原因の一つと考えられている

    骨軟部疾患の画像診断 第2版 より引用改変

    【Bankart lesion】

    ・関節窩前下部の関節唇剥離(古典的Bankart lesion)、もしくは関節窩の骨折(骨性Bankart lesion)の事

    ・肩甲上腕靭帯損傷を伴う事もある

    ・MRIでは関節唇の変形、信号上昇、変位を認める

    ・Hill Saches lesionと共に、前方脱臼における重要な所見の一つ

    骨軟部疾患の画像診断 第2版 より引用改変

    【Hill Saches lesion】

    ・上腕骨頭の後外側面の陥没骨折

    ・脱臼の際に、関節窩の前縁と衝突するために起きる

    ・画像では骨頭後面の陥凹を認めるのと、MRIでは浮腫性変化も認める事がある

    ・Bankart lesionと共に、前方脱臼における重要な所見の一つ

    骨軟部疾患の画像診断 第2版 より引用改変

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