救急2

【臨床症状】70代 夕方から心窩部痛付近の痛みがある

【問題】画像所見と診断名は?

011
 
➡ 造影(横断像)

01136
 

➡ 冠状断像

01227
 

    ▶答えはこちら
    • 単純、造影検査にて虫垂壁の肥厚と濃染が確認できる
    • また周囲の脂肪組織濃度上昇も認める
    • 虫垂内に糞石などの所見なし
    • 穿孔や膿瘍形成も認められない
    • 上記より急性虫垂炎の診断となる
    • 同時期に撮影されたMRI画像でも同様の急性虫垂炎の画像所見が認められる
    • 他、CTにて前立腺右葉(内線域)に早期濃染する結節影あり(その後、定期的にフォローし、2年後にPSAが10を超えた時に生検を実施し前立腺癌、adenocarcinoma、GS 5+4の診断となる)
    ※ MRI画像は非提示 左から造影CT、脂肪抑制、造影MRI

    【急性虫垂炎】

    ・リンパ濾胞の過形成や糞石などで虫垂起始部が閉塞し、虫垂内圧が上昇、虚血性変化や感染を生じる事によって発症するもの

    ・組織学的に次の4つに分類される

    1. カタル性虫垂炎:炎症が粘膜や粘膜下層に限局している状態
    2. 蜂窩織炎性虫垂炎:全層に好中球が浸潤するが、層構造は保たれている状態
    3. 壊疽性虫垂炎:壁に壊死が見られる状態
    4. 穿孔性虫垂炎:穿孔を伴っている状態

    ・臨床症状は、心窩部痛から臍周囲痛にはじまり、右下腹部痛が出現する

    ・Mucburney点の反跳痛や筋性防御といった症状も見られる

    ・CT検査検査で見つかる事が多く、画像所見は以下のようなものがある

    1. 虫垂の腫大(径6mm以上)
    2. 虫垂壁の全周性の肥厚(3mm以上)
    3. 虫垂壁の濃染
    4. 糞石
    5. 周囲脂肪組織の混濁
    6. 穿孔や腹膜炎を生じた状態では、膿瘍形成や腸管外ガスを認める事もある

    ・なお、正常例でも径が10mm程度まで拡大する事もあるので注意が必要

    参考書籍:わかる!役立つ!消化管の画像診断、すぐ役立つ救急のCT/MRI 改定第2版

    PickUp

    1

    もくじ1 日本とアメリカの放射線科医数2 日本と世界の検査機器保持数3 読影医不足問題4 放射線技師 ...

    2

    もくじ1 基本的な読影の流れ2 頭部読影の流れ3 胸部読影の流れ4 腹部読影の流れ5 自分なりの読影 ...

    3

    精神と時と読影の部屋 ここに迷い込んだからには、読影が出来るようになってから帰ってもらうで! まずは ...