救急25

【臨床症状】10代 頭痛精査

【問題】画像所見と診断名は?

0120
 
➡ MRA(MIP/元画)

MR_20240330103855_Image008
 

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    • 左頭頂葉に広範にnidusを認める
    • 各種シーケンスで出血は確認できない
    • MRA画像で、feederはMCAのM5とPCAのP2から分岐するlateral posterior choroidal artery、drainerは上矢状静脈洞に合流しているのが確認できる
    • 上記よりAVMが疑われるが、最終的な診断は血管造影などが必要で、診断確定、治療のため他院紹介となる

    【脳動静脈奇形:AVM】

    ・脳動静脈奇形(arteriovenous malformation:AVM)胎生期の血管形成過程で発生する先天性奇形

    ・毛細血管が欠損し、脳動脈と静脈間に短絡路を形成する

    ・AVMは流入動脈をfeeder、流出静脈をdrainer、動静脈短絡の集合をnidusと呼ぶ

    ・動脈から静脈へ直接短絡するため、動脈からの圧力差を補正できずに、静脈圧の上昇や静脈径の拡張、nidusの拡張を来す

    ・MRIではnidus周囲にグリオーシスを認める事もある

    ・mass effectは来さない事が多い(先天的病変で、正常組織を置換するように存在するため)

    ・MRAではnidusでのZ軸に対して複雑な走行をするので、全体が描出できない事がある

    ・若年者での脳出血の原因ではAVMともやもや病をあげる必要がある

    ・AVMの重症度分類にはSpetzler-Martin分類がある

    <Spetzler-Martin分類>

    • nidusの大きさ:3cm以下は1点、3~6cmは2点、6cm以上は3点
    • 周囲脳の機能的重要性:non-eloquent areaは0点、eloquent areaは1点
    • 導出静脈の型:表在性のみは0点、深在性は1点

    ※ eloquent areaはBroca言語野、Wernicke言語野、運動野~皮質脊髄路、感覚野、視覚中枢、大脳基底核、視床~視床下部、脳幹、深部小脳核など

    ・これらの合計によりgrade5まで分類される

    ・grade1、2は外科的切除、grade3では血管内塞栓治療後の切除、grade4、5では保存療法

    ・3cm以下や手術リスクが高い症例では放射線治療の対象になることもある

    参考書籍:すぐ役立つ救急のCT・MRI 改定第2版

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