悪性腫瘍9

【臨床症状】60代 3ヶ月前からの咳嗽 Xpで右肺上葉に腫瘤影 

【問題】画像所見と診断名は?

CT_20240720164208_Image001
 

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    • 右上葉S2に5cm大の腫瘤影あり
    • 周囲の気管支血管束の肥厚、小さな結節影を認める事から癌性リンパ管症も疑われる
    • また肺門、縦隔、右鎖骨上リンパ節の腫大を認め、リンパ節転移が疑われる
    • 上記より、肺癌、リンパ節転移、癌性リンパ管症疑いと診断
    • その他、上葉中心にブラと気腫性変化あり
    • その後、FDG-PETを撮影し、原発、右鎖骨上、鎖骨下、縦隔、肺門リンパ節に高集積を認め転移疑い
    • 傍大動脈リンパ節への集積も認め、肺癌の多発リンパ節転移の診断となる

    【癌性リンパ管症】

    ・癌性リンパ管症は肺内のリンパ管に癌細胞が浸潤し、リンパ管塞栓を来している状態のことを指す

    ・進行性の呼吸器不全を来す事が多く、予後はかなり悪い

    ・癌性リンパ管症を来す原発は、乳癌(33%)、胃癌(29%)、肺癌(17%)、膵癌(4%)の順に多い

    ・肺内リンパ路への浸潤、間質線維化反応、リンパ管閉塞浮腫を反映して、広義リンパ路が均一または結節状に肥厚する

    ・転移機序としては、最初に血行性転移、その後に周囲のリンパ間質に進展していると考えられている

    画像所見としては次のようなものがある

    • CTでは小葉間隔壁が肥厚し特徴的な多角形の形状
    • 小葉中心部構造の明瞭化、葉間胸膜の結節状肥厚、気管支血管周囲間質の肥厚など
    • 胸水を認める事もある

    参考書籍:困ったときの胸部の画像診断

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