悪性腫瘍33

【臨床症状】10代 スポーツ中に痛み

【問題】画像所見と診断名は?

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    • 上腕骨大結節付近に、T2-FSにて不均一な高信号、T1WIにて低信号の病変あり
    • 今回は拡散強調画像、造影画像は無いが、上記所見から骨肉腫が疑われた
    • 転院先にて、組織生検にて骨肉腫と診断される
    • その後、民間療法を実施するも、3か月後のMRI画像では病変の増大を認めた
    上段が初回診断時、下段が3か月後のMRI画像

    【骨肉腫】

    ・骨肉腫(osteosarcoma)は、骨芽細胞が悪性化した腫瘍

    ・10~20代に多く、半数以上が膝周辺部に発生するが、上腕骨近位、腓骨近位、腸骨、脊椎にも発生する

    ・主な症状は腫脹や疼痛、熱感など

    ・骨肉腫が発生する部位による分類がある

    • 骨表面に見られる造骨性腫瘍は傍造骨性骨肉腫と呼び、比較的予後が良い事が知られている
    • 骨膜から発生し、骨髄へ浸潤せずに骨表面に増殖するものを骨膜性骨肉腫と呼ぶ

    ・また組織像による分類では次のようなものがある

    • 通常型骨肉腫(骨芽細胞型、軟骨芽細胞型、線維芽細胞型)
    • 血管拡張型骨肉腫
    • 小細胞型骨肉腫
    • 低悪性度骨内型骨肉腫
    • 富巨細胞型骨内型骨肉腫
    • 骨芽細胞腫瘍骨肉腫
    • 二次性骨肉腫

    ・画像所見については次のようなものがある

    1. 単純X線では、辺縁不明瞭な透亮像と様々な程度の骨新生が見られる
    2. 骨破壊と骨新生の程度によって、骨硬化型、溶骨型、混合型に分けられる
    3. Codman三角や放射状の骨膜反応(sunburst appearance)、軟部腫瘤が特徴的
    4. MRIではT1WIで低信号、T2WIで不均一な高信号、造影効果は不均一を示す
    5. 骨化の強い部分では、T1WI、T2WI共に低信号を示す時がある

    <傍骨性骨肉腫>

    ・骨の表在性に発育増殖する分化型骨肉腫の亜型

    ・病理上、線維性骨異形成症との鑑別が問題になる事がある

    ・発症年齢は20~30代と通常型骨肉腫と比較してやや高い

    ・腫瘍の発育は緩徐で予後が比較的良い

    ・辺縁分葉状の骨化、あるいは石灰化腫瘤として確認できる

    ・骨皮質に対して広基性に付着し、骨を取り囲むように発育する

    ・T1WI、T2WI共に低信号で、不均一な造影効果を認める

    ・T2WIで高信号を示す軟部腫瘤を認める場合は、悪性度が高いという報告もある

    <血管拡張型骨肉腫>

    ・10代の膝周囲の長管骨骨幹端に好発

    ・溶骨性変化が主で、血液腔がまだる充実部分が乏しくfluid levelが認められる事がある

    参考書籍:ジェネラリストを目指す人のための画像診断パワフルガイド 第2版
         骨軟部疾患の画像診断 第2版

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