common disease6

【臨床症状】60代 女性 検診で膵臓に嚢胞疑い

【問題】画像所見と診断名は?

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    • 膵体部に複数の嚢胞状の腫瘤あり
    • 多房性で最大9mm程度、主膵管に拡張を認めずIPMNの分枝型の疑い
    左からT2WI、CE(非提示)、MRCP
    • 造影(Dynamic)画像では、該当の嚢胞部分に造影効果は認めなく、また膵癌を示唆するような所見(腫瘤)も認めない
    • 上記よりIPMNの分枝型としてフォローされている
    Dynamic画像(非提示)

    【膵管内乳頭粘液性腫瘍】

    ・膵管内乳頭粘液性腫瘍(intraductal papillary mucinous neoplasm:IPMN)は、「粘液産生能を有し、乳頭状増殖を特徴とする上皮より構成される膵管内腫瘍」と定義されている

    ・高齢男性の膵頭部に好発する

    ・粘液が増殖する場所によって次の3つに分類され、頻度としては分枝型が多い

    • 主膵管型(主膵管が全長にわたって拡張する)
    • 分枝型(膵頭部に多く、ブドウの房状に見える多数の嚢胞として確認できる)
    • 混合型

    ・主膵管型(混合型)は分枝型よりも悪性の可能性が高く、原則手術対象になる

    ・癌化したものを乳管内乳頭粘液腺癌(intraductal papillary mucinous carcinoma:IPMC)と呼ばれる

    ・一般的には、小さな分子型のIPMNで自覚症状が無い場合は、浸潤癌の頻度はかなり低いと考えられるが、約10%に膵癌が合併することがあるので注意する

    ・IPMNの悪性化の指標には次のようなものがある

    high-risk stigmata(悪性を強く示す所見)

    1. 閉塞性黄疸を伴う膵頭部嚢胞性病変
    2. 造影される5mm≧の壁在結節
    3. 主膵管径≧10mm

    worrisome feature(悪性の疑いを示す所見)

    1. 膵炎症状
    2. 嚢胞径≧30mm
    3. 肥厚し造影される<5mmの壁在結節
    4. 造営される壁肥厚
    5. 主膵管径5~9mm
    6. 尾側に閉塞性膵炎を伴う主膵管狭窄
    7. リンパ節腫大
    8. CA19-9高値
    9. 2年間で5mm以上の嚢胞径の増大
    参考書籍:肝胆膵の画像診断 -CT・MRIを中心に-
         ジェネラリストを目指す人のための画像診断パワフルガイド 第2版

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