common disease19

【臨床症状】30代 腹痛 CRPやや上昇

【問題】画像所見と診断名は?

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    • 上行結腸に多数の憩室を認める
    • その中で盲腸付近に、周囲脂肪組織濃度上昇を認め憩室炎を疑う所見がある
    • また周囲筋膜の肥厚も認める
    • 腹痛も伴っており、腹膜炎も併発している可能性も否定できない
    • また前立腺右葉に軽度濃染効果を認め、前立腺炎の疑い
    • リンパ節の腫大は認めない
    • 後日、MRI検査が実施され、同部位に早期濃染を認め前立腺炎と診断された
    左上段からT2WI、T2-FS、下段左からDWI、ADC(共に画像非提示)
    T2-FSとDynamic早期相との比較
    • その他の所見として、動脈相にて区域性に濃染を認め区域性脂肪肝疑い
    • 他に異常所見は認めない

    【憩室炎】

    ・大腸憩室は粘膜が筋層を貫き、漿膜側へ嚢状に突出した状態

    ・腸管内圧の上昇や加齢による腸管壁の脆弱化が原因と考えられている

    ・憩室自体の多くは無症状で、10~20%程度で食物残渣や糞石が憩室内に停留し、感染や虚血を生じる事で痛みなどを発症する

    ・右結腸型が70%、左結腸型が15%、全結腸型が15%という割合になっており、圧倒的に右結腸が多い

    ・保存的治療で軽快する事も多いが、腹膜炎や穿孔による膿瘍形成などを生じドレナージが必要な事もある

    ・主な症状は、腹痛や発熱、嘔吐など非特異的な症状が多い

    ・右下腹部痛がある場合は、虫垂炎との鑑別が問題になる事がある

    ・画像所見は、憩室周囲の脂肪組織濃度上昇(dirty fat sign)、3層構造を保った壁肥厚などがある

    ・大腸癌の場合は3層構造は保たれない事が多い

    参考書籍:すぐ役立つ救急のCT・MRI 改定第2版

    【前立腺炎】

    ・前立腺炎は尿路からの逆行性感染が原因で、辺縁域に生じる

    ・糖尿病患者や免疫低下を来している場合は、膿瘍形成に移行する事もある

    ・前立腺炎の分類は米国NIH分類が用いられる事が多い

    1. 急性細菌性前立腺炎
    2. 慢性細菌性前立腺炎
    3. 慢性前立腺炎/慢性骨盤痛症候群
    4. 無症候性炎症性前立腺炎

    ・前立腺炎でもPSAが上昇する

    ・画像所見は、辺縁域にT2WIで境界明瞭な線状~楔状の低信号域を認める

    ・膿瘍形成では前立腺が腫大し、不正な多房性腫瘤を認め拡散強調画像で高信号を呈する

    参考書籍:ジェネラリストを目指す人のための画像診断パワフルガイド 第2版

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