common disease66

【臨床症状】20代 てんかん発作 10日前にインフルA陽性 小児期に熱性痙攣、小児てんかんでデパケン治療歴あり

【問題】画像所見と診断名は?

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➡ 冠状断
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    • FLAIR画像などで、右海馬に構造異常が疑われる所見を認める
    • 臨床症状から海馬硬化症による側頭葉てんかんと診断された
    • その他、特記すべき異常所見はなし

    【側頭葉てんかん】

    ・てんかん発作(seizure)は、様々な原因で神経細胞の異常放電がおき、発作性に感覚、運動、行動、記憶(意識)の異常をきたした状態

    ・てんかん(epilepsy)は、てんかん発作が再発性に自然発生する慢性の脳の状態

    ・てんかんの好発年齢層は乳幼児期と高齢者の2ピーク型

    ・原因によって症候性てんかん(脳に何らかの原因があるもの)と、特発性てんかん(原因不明)に分けられる

    ・また発作部位による分類では、「部分(焦点)てんかん」と「全般てんかん」に分けられ、部分てんかんの中でも「前頭葉てんかん」と「側頭葉てんかん」、「後頭葉てんかん」などがある

    ・全般てんかんは、脳全体で神経細胞の異常放電が起きている状態、部分てんかんは、一部分で異常放電が起きている状態

    《前頭葉てんかん》

    1. 前頭葉に器質性疾患がある場合と、無い場合がある
    2. 明らかな前兆症状がなく、突然発作が始まる事が多い
    3. 全身けいれんに移行する場合もある

    《側頭葉てんかん》

    1. 幼少期の熱けいれん、脳炎、仮死出生などがある場合が多い
    2. 胸部不快感や頭痛、動悸などの前駆症状がある場合が多い
    3. 慢性化(難治性)てんかんに移行しやすいのも特徴

    ・治療法は抗てんかん薬の投与、もしくは外科的切除が行われる

    画像診断の目的は、てんかんの原因となる部位(てんかん焦点:seizure focus)の特定

    ・海馬硬化症は側頭葉てんかんの原因で最多

    ・海馬硬化症では、5歳までに重症熱性痙攣、低酸素血症、脳炎、頭部外傷がある場合が多い

    ・海馬硬化症の画像所見は次のようなものがある

    • 海馬内部構造の不明瞭化
    • 海馬の信号上昇
    • 海馬の萎縮
    • 海馬傍回や偏桃体といった周囲構造も信号上昇や萎縮を認める事がある

    参考書籍:よくわかる脳MRI 改定第4版
    参考文献:厚生労働省, 海馬硬化を伴う内側側頭葉てんかん

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