common disease70

【臨床症状】60代 耳下腺付近の腫脹

【問題】画像所見と診断名は?

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➡ 冠状断
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➡ 造影
MR_20240824154941_Image136
 

    ▶答えはこちら
    • 右耳下腺下極後方に2*3cm大の境界明瞭な腫瘤影を認める
    • T2WIで低~軽度高信号が混在し、T1WIでは腫瘤周囲に被膜を疑う低信号域も認める
    • ADCでは低値、造影効果はwash out効果は不明だが不均一に見られる事から、第一にワルチン腫瘍を疑う所見
    • 左側の耳下腺含め周囲には特に異常所見を認めず、優位なリンパ節腫大もない
    上段左からT2WI、T1WI、脂肪抑制、下段左から拡散強調、ADC、CE画像

    【ワルチン(Warthin)腫瘍】

    ・唾液腺腫瘍の中で多形腺腫に次いで高頻度の良性腫瘍

    ・唾液腺上皮性腫瘍の4~15%、耳下腺上皮性腫瘍の4~10%を占めると言われている

    ・50代以降に多く、男性に多いが近年は女性の発症も増えてきている

    ・好発部位は耳下腺下極で、両側性、多発性の場合もある

    ・サイズが小さい場合、特に自覚症状はなく、緩徐な発育性の無痛性腫瘤として発見される事が多い

    ・組織学的に扁平上皮化生が目立つ場合は、「化生性Warthin腫瘍」、線維化や壊死、好中球浸潤を伴う場合は「壊死性Warthin腫瘍」と呼ばれる事がある

    ・多形腺腫と異なり再発率は低く、悪性化は極めて稀

    ・画像所見ではMRIが有効で、境界明瞭、辺縁平滑、嚢胞形成を認める類円形の腫瘤が典型的

    ・充実成分はリンパ組織性間質を反映してT2WIで中等度信号、ADCは低値を示す事が多い

    Dynamic撮影ではWash out効果(急増急減)を認めるのが特徴

    ・FDG-PETで高集積を示し、偶発的に発見されることもある

    参考書籍:頭頸部の画像診断 改定第2版

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