common disease72

【臨床症状】50代 USで膵に腫瘍疑い

【問題】画像所見と診断名は?

MR_20240909092502_Image002
 
➡ 拡散強調画像 他
MR_20240909092502_Image102
 
➡ 造影
MR_20240909093204_Image080
 

    ▶答えはこちら
    • 膵体部に3cm程度の単発の嚢胞性腫瘤を認める
    • 腫瘤周囲にT2WIで低信号を認め被膜の存在が疑われる
    上段左からT2WI、脂肪抑制、下段左から拡散強調、ADC
    • Dynamic画像で腫瘤に濃染は認めず、また他のシーケンスにても壁在結節は認めない
    Dynamic画像
    • 上記より粘液性嚢胞腫瘍疑いと診断された
    • 他、胆嚢底部にRASを認め胆嚢腺筋症も疑われる

    【粘液性嚢胞腫瘍】

    ・粘液性嚢胞腫瘍(mucinous cystic neoplasm:MCM)は、粘液生産能を有する上皮より構成される嚢胞性腫瘤で、卵巣様間質が存在するものと定義されている

    ・圧倒的に女性に多く、膵体尾部が好発部位

    ・単房性もしくは多房性の嚢胞で、内部には壊死物質や粘度が高い液体で構成されている

    ・被膜や隔壁には石灰化を高頻度に伴う事が知られている

    ・病変内の嚢胞成分には通常交通は無く、膵管とも交通を認めない事がほとんど

    ・low grade(嚢胞腺腫)とhigh grade(嚢胞腺癌)があり、前者は若年者、後者は高齢者に多い

    ・low gradeでも悪性転化する事があるので注意する

    ・画像所見は、辺縁平滑で被膜を有する多房性の嚢胞性腫瘤が典型的

    T2WIで被膜は低信号、嚢胞部分は高信号を認め、MRCPでは多房性の個々の嚢胞内容液が異なった信号強度(ステンドグラス像)を認めれば、本症例が強く疑われる

    ・Dynamic画像は壁在結節の描出に有効

    ・壁在結節は良性でも認める事がある

    参考書籍:肝胆膵の画像診断 -CT・MRIを中心に-
         ジェネラリストを目指す人のための画像診断パワフルガイド 第2版

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