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もくじ
前距腓靱帯(anterior talofibular ligament:ATFL)損傷とは
前距腓靱帯損傷の概要
あいたた、ちょっとはりきりすぎたわ。ATFLやってもうたかもしれん。
ってな訳で、今日は前距腓靭帯損傷についてレクチャーしてくで。
前距腓靭帯は anterior talofibular ligament:ATFL とも呼ばれて、原因は捻挫などの内反負荷や。
急激に内反する外力が加わって、ATFLに損傷を来すねん。つまりスポーツをやっている学生なんかに多いで。
ちなみに足関節外側靭帯ってのがあって、これは前距腓靭帯、後距腓靭帯、踵腓靭帯の3つで構成されてんねん。解剖学的なものは後述すんねんけど、損傷の頻度があって、前距腓靭帯、踵腓靭帯、後距腓靭帯の順になるで。この時、踵腓靭帯損傷の場合は、前距腓靭帯損傷も合併する事が多いのは知っておいても損はあらへんん。
ATFL損傷疑いのMRI検査は結構な頻度で見るからこれを機に覚えておくとええで。
概要、解剖、画像を載せておくから1度目を通しておくようにな。
- 前距腓靱帯断裂
- 外側側副靱帯は前距腓靱帯(anterior talofibular ligament:ATFL)、後距腓靱帯(posterior talofibular ligament:PTFL)、踵腓靱帯(calcaneofibular ligament:CFL)から成る
- 原因は捻挫などの内反負荷で、ATFLの損傷が高頻度である
- CFL断裂は更に高負荷時に起こり、ほとんどでATFL断裂も伴う
- 症状は痛みと圧痛
前距腓靱帯の解剖
解剖についても少しレクチャーしてくで。
まず足関節外側靭帯っていうのがあるんや。この外側靭帯は主に次の3つで構成されているで。
- 前距腓靭帯(ATFL)
- 後距腓靭帯(PTFL)
- 距腓靭帯(CFL)
これらが腓骨/距骨/踵骨、つまり足関節外側の安定性を保持する役割を担ってんねん。


前距腓靱帯損傷の原因と臨床症状
原因
原因としては、前距腓靱帯断裂の原因は圧倒的にスポーツ外傷やな。
サッカーやバスケなんかに多くて、足首を捻る(内反)する事で前距腓靱帯にダメージがいくねん。
症状
臨床症状はこっちも疼痛と腫脹や。外顆付近に痛みが出るで。
治療法
治療法は保存療法と外科的療法や。程度に応じてテーピングやギプス固定で対応し、断裂してる場合は外科的治療の適応にもなるらしいで。
画像所見
前距腓靱帯損傷の画像所見
画像所見については、腱の損傷や断裂やから、それに応じた画像所見になるで。
腱の腫大や不連続や断裂、腱内部の高信号なんかが代表的な画像所見やな。
単純写真やCTやと靭帯までは分からんで。
実際の症例
次は前距腓靱帯損傷の症例や。
20代の女性でスポーツ中に足首を捻って負傷してん。ATFL周囲に浮腫を伴ってて、断裂に近い損傷をしてるのが見てとれると思うで。こう見るとATFLは横断像が見やすいな。
損傷や断裂がある場合はMRIで靱帯や腱が細く写ったり、走向不整や欠損像なんかも確認出来るで。

鑑別診断のポイント
後脛骨筋腱損傷
同じような部位の損傷に後脛骨筋腱損傷があるで。こっちは偏平足を伴う事が多いのが特徴や。
その辺も踏まえて鑑別してもらえるとええで。
まとめ
今日は前距腓靱帯損傷/断裂について話したで。ポイントは以下の通りや。
前距腓靱帯は内反負荷で最も損傷しやすく、単独損傷が多い(ATFL>CFL>PTFLの順に頻度が変わる)
MRIが有効で、急性期の靭帯損傷があるとT2WIや脂肪抑制画像で高信号になる
各々の解剖を熟知しておく
こんな感じやな。足関節付近は特に解剖の知識が必要やで。
ちなみにワシも学生の頃、ATFL+CFL断裂をやった事があんねん。
スケート場でフィギュアスケートの真似事してジャンプの着地に失敗してもうてな。その時は笑って誤魔化してたけど実は足首ジンジンや。
しかも実際は1センチもジャンプしてなかったらしいで。
赤面の過去や。
まぁ、そんな事はどうでもええか。
ほな、精進しいやー!