上級国民/下級国民

【概要】

  • 著者:橘 玲
  • 発売日:2019年8月
  • ページ数:240ページ

本の目次

PART1 「下級国民」の誕生
 1 平成で起きたこと
 2 令和で起きること

PART2 「モテ」と「非モテ」の分断
 3 日本のアンダークラス
 4 「モテ」と「非モテ」の進化論

PART3 世界を揺るがす「上級/下級」の分断
 5 リベラル化する世界
 6 「リバタニア」と「ドメスティックス」

エピローグ 知識社会の終わり

【結論(1番の訴求ポイント)】

今の世界は思った以上に残酷だ

本書を簡単にまとめるとこれになるだろう。
上級国民と下級国民の違いは何か。

それは、努力などでは上に行けない生まれつきのもので分けられているという事だ。

本人がどんなに努力しても、生まれた環境によってどうしようもない差がそこにはある。

400年前は公家になるには血筋を引いている必要があった。農民の子として生まれたものが公家になるなんて、ほぼ100%無理だった。

もっと身近な例でいえば、容姿もそうだろう。

生まれつき見てくれが良い人は一定数いる。しかし逆のパターンもいて、その場合は、大金を持って整形手術でもしない限りは、逆転は難しいだろう。

そんな事が出来るのはお金持ちのごく一部だけだ。

容姿が良ければパートナーを得る確率も高くなるだろう。美男美女に生まれただけで、強くてニューゲームになる。

これは本人がどうこう出来る問題じゃない。

じゃあ、逆転は無理なのか、そんな世界でどう生きていくのか。

それを本書では解説している。

【ポイント】

団塊の世代と就職氷河期世代

上級と下級国民の差は生まれつきで決まると話した。その1例が団塊の世代だ。
団塊の世代は1947~49年に生まれた約800万人とも言われる人口集団の事で、過去に一番人口が増えた時期でもあるのは誰もが知っているだろう。
一方で、少子化が叫ばれている近年は年々出生数が下がっていて、2025年では60万人とも言われている。

団塊の世代は200万人以上/年と比較すると、その多さが分かるだろう。

そして当然だが、団塊の世代は他の世代に行く事はできないし、他の世代が団塊の世代に入る事もできない。
ここには明確な壁があるのだ。
現在の日本では、この団塊の世代が何かと優遇されている。
いわば上級国民にあたる。
バブルが弾けた時は、団塊の世代の雇用を守るために若者の就職が犠牲になった。
団塊の世代が高齢者になった途端、社会保障の改革が進まなくなった。
一方で現役世代の負担は年々重くなっていっている。

どうしてこんな事が起きているのか?

人口が多いという事は、それだけ選挙権(票)を持っているとも言える。

そして、法律(ルール)を作るのは国会議員で、国会議員は選挙によって選ばれる。
選挙で当選できるかどうかは獲得票で決まる。
なので政治家は、団塊の世代をないがしろにする政策は打ち出しにくい。
自分が失職する訳にはいかないからだ。
しかし今や100兆円以上とも言われる社会保障費を賄う財源も必要だ。
じゃあどうするか。
相対的に票数が少ない現役世代から取るしかない。
なので特に若い人が割を食い続けている現状がある。
2025年時点で団塊の世代は70代だ。
あと10~15年程度は現役世代の負担が大きくなっていくのは間違いないだろう。

ここには、どうしようもない壁があるのだ。

モテと非モテ

世代によって上級/下級があるように、他の面でも上級/下級の格差が見られるようになってきている。
その中の一つがモテるかどうかだ。

人の重要な目的の一つに子孫を残すという事がある。
子孫を残すには子供を作る必要があるのだが、そのためには、まず異性からモテなければいけない。

男性を例にすると、モテる要素の一つに、経済力や権力というものがある。
これは、女性は子供を産むと育てるのに数年間は注力しなければならなく、その間の生活が保障される必要があるからだ。
だからお金持ちや権力を持っている人のところに行くし、結果、多くの女性が集まる。

容姿も一つの要素ではあるのだが、いざ結婚となると、経済力の方が大きなウェイトを占めてくる。これが年齢を重ねた男性でもモテる理由だ。

一方で収入の低い男性や、権力を持っていない男性は見向きもされない。
若いうちなら時間もあるし一発逆転も可能だろう。
だが30歳を超えると途端に厳しくなり、逆転はほぼ不可能になる。
ここに断然たる格差があるのだ。

世界での上級/下級

世界で起きていることに、知識社会化、リベラル化、グローバル化がある。
これらは同時に起きているとの事だが、考えてみるとなぜそうなるかが見えてくる。

知識社会化とは知識で分けられる社会の事だ。
スマホやSNSに代表されるように、一部の天才達が作りだしたサービスが結果として大きな富を得ている。
この天才達は当然知識レベルが高い人達だ。
つまり知識レベルが高くないと、大きな富を得るのは高難易度だろも言えるだろう。

日本国内で見ても同じような傾向があると思う。
試しに有名なベンチャー企業の創業者の経歴を見てみるといい。
軒並み高学歴だ。
このような高学歴(知識レベルが高い人達)は自分と同じような人と交流するのを好む。
考えてみれば簡単な事で、知識レベルが違いすぎると会話が成り立たないからだ。

1を言えば10が伝わる世界にいた人が、10言っても3しか伝わらないのはストレスになる。
なので高知識レベル同士で集まり、家庭を作り、その子供も親の遺伝を受け継ぐ。

一方で知識レベルが低い人達は、自分と同レベルの人達と家庭をつくる。
そして子供は親の遺伝の影響を受けるので、相応の知識レベルになる。
まだ家庭を持てればいいほうで、家庭を築けない人の方が多いかもしれない。
このように2極化が進んでいくのだ。

また、現代は自己責任の元でやるなら、ある程度の自由を求める事が出来るようになった。
これは数百年前では考えられなかった事なのだ。
しかし自己責任という名の下で、富を築けないのも、自分の居場所を見つけられないのも自己責任にされている。
これは元々能力の低い人を切り捨てるような面も持っているのも注意しなければならない。
ここにも断然たる格差が生まれている。
良い面ばかりではないのだ。

急速にグローバル化が進んでいるのも事実だろう。
インターネットが普及した事で、今や海外に行かなくても友達を作る事ができる。
でも貧困だとネットを使えないかもしれない。
能力が低いとスマホも使いこなせないかもしれない。
ここにも格差がある。
しかもこれらは、生まれ持った能力や環境によるものが大きい。
つまり、いろんなケースにおいて上級国民、下級国民が出来ているのだ。

【まとめ】

じゃあ、どうするか?

ではどうするか?諦めるしかないのか。

正解はない。

しかし方向性は見えてくる。男性であれば、どうやって富を稼ぐかを考える。
知識レベルが足らないなら、他の能力で秀でる事はできないか?
snsなど今ならではの商品を使ってマネタイズできないかを考えてみる。

環境や生まれ持った能力に差があるのは仕方がない。
嘆いていても変わるものでもない。

ならばあがいてみよう。

じっとしているよりは、少なくとも可能性は上がる。
何か行動していれば当たりを引く事があるかもしれない。
でも動かないと何も変わらない。
あがいてみよう。

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