武器としての交渉思考

【概要】

  • 著者:瀧本 哲史
  • 発売日:2012年6月
  • ページ数:336ページ

本の目次

ガイダンス なぜ、いま「交渉」について学ぶ必要があるのか?
1時間目 大切なのは「ロマン」と「ソロバン」
2時間目 自分の立場ではなく、相手の「利害」に焦点を当てる
3時間目 「バトナ」は最強の武器
4時間目 「アンカリング」と「譲歩」を使いこなせ
5時間目 「非合理的な人間」とどう向き合うか?
6時間目 自分自身の「宿題」をやろう

【結論(1番の訴求ポイント)】

交渉は双方のメリットが重要

仕事において交渉事は避けては通れない。

取引き相手との交渉もあれば、社内で業務分担やプレゼンに関する交渉もある。

プライベートでもパートナーや友達と交渉する場合も多くあるだろう。

本書における交渉の定義は以下とされている。

「立場が異なり自由に意思決定できる二者が合意を目指してやり取りするコミュニケーション」

最終的に合意が目的になる。

自分の意見を押し通すだけでは交渉決裂になってしまう場合もあるだろう。ただどうしても呑んでもらいたい項目もあったりする。

その為には、相手を観察し、分析する事が重要だ。

同じテーマでも立場が違えば、見え方も違ってくる。

そんな中でどうやって交渉していくか。

本書ではそんな交渉におけるポイントが記載されている。

【ポイント】

合理的な判断をする人、非合理的な判断をする人

これはどちらかの人間がいるという話ではない。

この両面は人間の中に大小なりとも併せ持っているものだ。

普段から合理的に判断する人がいる。こんな人でも時と場合によっては非合理的な判断をする事もあるのだ。

例えば、昼食をどこで食べるか。

合理的に判断すれば、行きなれた定食屋で取るのがベストだ。込み具合から提供時間、メニューに至るまで分かっていて、ある程度の予測がつく。

ただ、その日の気分などで、新しい店にも入ってみたくなる。

この時の判断は非常に非合理的だ。なぜならメニュー、味、提供時間など予測がつかないからだ。ワンオペでやっている店かもしれない。そうなると提供や会計までに時間がかかる。味も自分に合わないかもしれない。この場合は、昼食代が無駄になってしまうかもしれない。

これは一例だが、他にも多くの場面で非合理的な判断をしてしまう事があるのだ。

交渉においては、相手がどのようなタイプかを見極めて進めていく必要がある。

自分が合理的な人間だから、相手も合理的な人とは限らないのだ。

相手のメリットを考える

交渉において重要な事。それは、双方(特に相手)のメリットがあることだ。

交渉ごとにおいて自分の夢や希望を語ったところで、相手にとって具体的なメリットが提示できないと人は動かない。

ここで必要なのが、相手のメリットとは何かを考える事。

相手のメリットは、人間関係が改善することなのか、儲けることなのか。

そしてこのメリットは、相手が欲しているものとマッチしていなければばらない。仮にマッチしていない場合は、魅力的に見せる事で、少なくとも今よりは良くなる事を認識してもらう必要がある。

つまり交渉とは、相手の困っていることを見つけ、それを解決する提案をする事だ。

以外とこれが出来ていない人が多い。自分の言いたい事、伝えたい事だけを言って満足してしまっている。

このような人達が陥っているのに、子供理論がある。

子供理論は、自分が困っていると叫べば他人は聞く耳を持っていると思っている人達の事で、意外と多い。

親御さんから大切に育てられてきたのだろう、もしくは親御さんじゃなくても誰かがそばにいて助けてきてくれたのかもしれない。

それ自体は悪い事ではないし、学生まではそれでも良かったかもしれない。

しかし社会に出たら基本的に誰も助けてくれない。特に若手と言われる期間を過ぎたら尚更だ。自分で考えて行動していく必要がある。

しかしこれが出来ない。誰かが助けてくれると思い込んでいる。だから騒ぐ事で注目を集めようとする。注目を集める事で、解決させようとする。

確かに回りには多い気がするし、そういう人に限って正論ぶってたりする。ただ実際は相手にメリットが無いと聞いてくれない。

交渉では相手のメリットをくみ取り、その上でこちらが希望する条件をどう実現させるかが必要になる。

自分の言いたい事、伝えたい事だけ言ってどうですか?ではダメという事だ。

非合理的な主張をする人

一方で世の中には非合理的な主張をする人もいる。

これらの背景には次のようなものがある。

  • 価値理解と共感を求める人
  • ラポールを重要視する人
  • 自律的決定に拘る人
  • 重要感を重んじる人
  • ランク主義者 など

これらの人に合理的な理解を求めても厳しい事があるので、まずは相手がどのタイプが分析する必要がある。

つまり会話によって相手がどのタイプなのかを見極めていく必要があるという事だ。

合理的なのか、そうじゃないのか。

そうじゃなければ、何に主観を置いているのか。

これらを見極めるのが交渉で必要だ。

【個人的補足】

双方のwinwinは絶対条件

まずは相手にとってどんなメリットがあるのか、必要なのかを観察し考える事。

それに対して、必ず複数の選択肢を作っておく事。

この複数の選択肢があるか無いかで、その後の交渉事の進み方が全然違ってくる。

もし相手と交渉が難航したら、相手にとって価値が高いが、自分にとって価値が低い項目について譲歩し交渉する。

落とし所を探る。最初にアンカーを打ち込んでおく。

※アンカーについては本書を参照されたい。

取引が成立するには、双方のwinwinは大前提で、相手にとってどれだけwinが大きいかが重要である。

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