アメリカの高校生が読んでいる経済の教科書

【概要】

  • 著者:小川 正人
  • 発売日:2018年2月
  • ページ数:208ページ

本の目次

序章 経済学の基本は「希少性」と「選択」
第1章 家計の経済学―複利のパワーを味方につける!
第2章 企業の経済学―人々を満足させることで利益を得る
第3章 金融の経済学―あなたの「利息」は、あなたの「信用」で決まる
第4章 政府の経済学―目的は国民全体の生活を良くすること
第5章 貿易と為替の経済学―国際的な分業で世界全体が潤う

【結論(1番の訴求ポイント)】

お金が欲しければ経済を学べ

72のルールを知っているだろうか?(72の法則とも言ったりする。むしろこっちの呼び方の方が有名かもしれない。)

これは元金が複利運用で2倍になる期間が分かる簡単な計算方法の事だ。

計算方法は至って簡単で、72/金利で期間(単位は年)が出てくる。

例えば100万を年利5%で運用したら、200万になるにはどれくらいの期間が必要か知りたいとする。その場合、72/5=14.4年、つまり15年くらいで倍になる計算だ。

またこういった使い方もできる。

10年で100万を2倍にしたい時の金利はいくらか?

72/10=7.2となり、7%強の金利で運用する必要があるのが分かる。

ちなみに増やし方だけでなく、借金の計算にも有効だ。

消費者金融の金利は基本的に高い。ここでは仮に15%としよう。72/15=4.8

つまり5年弱で返済額が2倍になってしまう事が分かる。

このようにちょっとした知識があるとないのでは、生きてく上での難易度が違ったりする。

ただこのような知識は知ろうとしないと、存在すら分からないのだ難点でもある。せっかくの機会なので、少しは経済の知識を増やしてみよう。

【ポイント】

企業の経済

本書では主に5つの視点からの経済について記載してある。

本ページでは都合上3つの視点からしかメモ書き(便所の落書きレベル)しないので、他に興味がある人は実際に購読してみる事を進める。

まず企業の経済についてだ。

企業の目的は、利益の最大化にある。

商品を作り売って利益を上げる。利益が上がれば更なる雇用を生み出す事もあるだろう。給与も上がるかもしれない。

また雇用者は消費者でもある。雇用側の所得が増えないと、物を買ってもらえない。物を買ってもらえないと企業は利益が上がらない。

このように経済は単独で成り立つものではなく、相互に絡み合っている。この中で企業は利益を増やしていかなければならない。

そんな中、企業が上手く利益を出しているのかを確認する方法がある。

それは決算書を見る事だ。

学生の時に成績表を受け取った記憶があるだろう。昔は通信簿とも言ったが、各項目で成績が1~5で評価されたヤツだ。基本的に拒否する事はできなく、成績が悪けば親からも叱られたりもした。

そんな苦い記憶を持つ人もいるかもしれないが、企業版の成績表が決算書になる。

決算書は、3つのものから構成されている。

損益計算書(P/Lと略される事が多い)、貸借対照表(B/Sと略される事が多い)、キャッシュフロー計算書(C/Fと略される事が多い)の3つで、これを財務三表とも言ったりする。

詳しく記載すると膨大な量になってしまうのでここでは割愛するが、傍からみると会社の健康状態は分かりずらいのが、これを見る事である程度分かるようになっている。

手持ちの現金はいくらくらいあるのか、資産はどれくらいあるのか、黒字なのか赤字なのかなどだ。

多少とっつきにくいが、見るべき項目はある程度決まっているので、慣れれば簡単に見れるようになる。毎年の提出が義務付けられているので、自分の会社の決算書を確認してみるのもいいだろう。

ちなみに決算書を虚偽記載すると法律によって罰せられる。粉飾決算と呼ばれるものた。近年では〇芝がやらかして大問題になった。

家計の経済

次に家計の経済についてだ。家計の経済の目的は、幸福の最大化にある。

人が生きていくためには食料が必要だ。食料の他にも衣類や寝床も必要だろう。

これらには価格が決まっている。

価格とは不思議なもので、原価がほぼ同じのTシャツでも1000円で買えるものもあれば、1万円以上するものもある。

その値段で売られているという事は、買う人がいるという事でもある。このように価格とは需要と供給が釣り合った点に落ち着く。

1万円でも買う人がいなかったら段々と値下がりするだろう。そして買いたいという人が一定数出てくるとその金額に落ち着く。こうやってバランスを取りながら価格は決まっていく。

一方で、家庭の収入に目を向けてみよう。

会社員の場合だと、月に入ってくるお金はある程度決まっている事が多い。収入のレベルによっては、買えるものと買えないものが出てきたりするだろう。その中でやりくりしなければならない。

「価格がどうやって決まるのか」、「需要と供給について」、この辺りが家計の経済に必要な知識になる。

なお、これらは転職活動にも有効だ。需要が多くて供給が少ない分野に転職すれば、年収アップも見込めるだろう。
自分の価格がどうやって決まるのか、それが如実に分かる。

実際に転職するかどうかは別としても、一度活動をしてみるのもいい経験だと思う。

政府の経済

政府の経済の目的は、経済成長の最大化である。

少し視点が大きくなったのでピンとこない人もいるかもしれない。簡単に言うと、国を成長させる事だ。

国が成長するためには景気が良くしたり、人口を増やしたりする必要がある。人が増えると消費も増える。子供1人生まれれば成人するまでに2,000万はかかると言われている。

一方で子供を産まないと、この2000万の消費は生まれない。そして高齢者になればなるほどお金を使わなくなる。つまり市場にお金が流れないのだ。市場にお金が流れないという事は経済も停滞するという事である。経済が停滞すれば国も弱っていく。

だから国は出生数(率)という数字を重要視する。なにもこれは日本だけじゃない。他の国でも出している。とりわけこの数字が国の将来を示していると言っても過言ではないのである。

ただこれは一見すると、分かりずらいものだったりする。そこでよく使われるのがGDP(国内総生産)という数字だ。

GDPは一定期間内に国内で新たに生み出されたモノやサービスの「付加価値」の合計額とされている。

簡単にいうと、国の儲けの総額だ。これが大きいと経済が成長しているとも言える。

今の日本は良くて2%前後である事が多いが、高度経済成長期は10%を超える事もあった。

これを72の法則で考えてみると、7年で倍になる計算である。高度経済成長期は約20年あったので、この時期にどれほど日本が成長したかが分かるだろう。

なお2025年度のGDPは1%強と予想されている。

ちなみにアメリカでも2%ちょっとだ。GAFAMを擁するアメリカでもこの数字なので、当時の日本がどれだけ凄かったかが分かるだろう。

人々がその国で生活していくためには、国自体の成長が必要である。

国が強くなれば自国通貨の価値も高くなり、海外のものを安く調達する事も出来るようになる。

逆に国が弱くなれば、通貨の価値も下がり貧しくなる。

そうならないように、政府の目的は経済成長の最大化なのだ。

【個人的補足】

経済が分かるとニュースも楽しくなる

他にも金融の経済、外国の経済といった視点でも色々と解説がされている。

これらの用語の意味が分かってくると、日頃見ているニュースでも違った事が分かるようになる。

今まではGDPがマイナス成長と言われても。「ふーん」くらいしか思わなかったのが、「おいおい、やばくないか?」くらいにはなるだろう。

そうなると政治にも関心を持つようになるし、選挙にもいくかもしれない。

経済の入り口の知識だけでもいい。

それだけでも知っているのと知らないのでは、大きな差がある。

これを機会に、少しでも経済の事に興味を持ってもらえればと思う。

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