戦国武将の精神分析

【概要】

  • 著者:中野 信子 本郷 和人
  • 発売日:2018年4月
  • ページ数:237ページ

本の目次

第1章 家族殺しという病
第2章 サイコパスの疑いあり
第3章 女の選び方と異常性愛
第4章 名将に欠乏したもの

【結論(1番の訴求ポイント)】

戦国大名はヤバいやつだらけ

一般的に戦国時代は1467年の応仁の乱から始まるとされてる。

当時の流れはこうだ。

世情の不安定化によって室町幕府の権威が失墜し、守護大名に代わり戦国大名が台頭し、領国内の土地や人を一円支配するようになった。

戦国大名は領土拡大のために戦を行い、敵の敵は味方として時には同盟も結んだりした。大名の娘には結婚相手の選択肢はほぼ無く、政略結婚が常だった。

このため慢性的に戦が起きていて、大名含めいつ命を失ってもおかしくない時代だった。

全てはお家のために。

今の価値観からすると到底理解できない事も多いが、当時はこれが普通だった。

命のやり取りが常に隣り合わせの時代だ、当然精神状態もヤバいヤツもいる。現代の基準に照らし合わせると超パワハラ上司に該当するだろう。

いや、むしろパワハラ上司などまだマシな方かもしれない。猟奇殺人、大量殺人で世間を騒がせてしまっているかもしれない。

本書では戦国大名を人物や出来事において考察し、本郷和人氏が歴史的面から、中野信子氏が人間的面から解説している対談形式の本である。

戦国時代が好きな人ならたまらない1冊であろう。

今回は、幾多の紹介されている武将の中から3名をピックアップしていこうと思う。

【ポイント】

織田信長:完全無欠のサイコパス

1人目は誰もが知る織田信長。これ以上、有名な戦国武将がいないってくらい有名。

簡単に言うとサイコパス。完全にサイコパス。いや、サイコキラーか。海外でいうと、ジェフリー・ダーマ―やテッド・バンディ、ヘンリー・リー・ルーカスレベル。つまり神レベル。

むしろ信長の生まれ変わりが彼らなんじゃないかと思うほど。

共感能力が完全に欠如している。こんなヤツが上司だったら良くて精神を病んで終わるのが確実なレベルだ。

  • 自分の親の葬式で、位牌にお香を投げつける
  • 酒は飲めないが、シラフでも突然キレて相手をボコボコにする
  • 共感能力、なにそれ?
  • 信じられるのは自分だけ
  • 歴史上で唯一、大量虐殺を実行した人
  • 神仏なんてクソくらえ
  • 部下は使えるか使えないかで判断(見ため、階級、国籍は関係ない、完全実力主義)
  • 使えないヤツは徹底的に追い込む
  • そういった意味では超合理的主義者

とまぁ、こんな感じである。

とは言っても、信長はいち早く鉄砲を大量に戦に取り込んだり、楽市楽座や茶文化などから革新的な面も持ち合わせていた。

ただ裏の面は完全にヤバい。現代では違った意味で名を残すタイプだろう。

ちなみに、自分の親の位牌にお香を投げつけた1件で、当時の世話役が切腹したとかしないとからしいが、それでも会心はしなかったらしい。

本書では、サイコパスとソシオパスどちらか?という点から考察し、サイコパスだという結論になっている。

細川忠興:ヤンデレ第一人者

続いては細川忠興。父は細川藤孝で、この細川家は室町幕府の管領家であり名門中の名門だ。

父の藤孝は文武両道で、時の将軍家足利に仕える優秀な大名だった。

忠興も優秀な面はあった。戦上手であったし政治的にも優れていて、そういった意味では、かなりのポテンシャルを秘めていた。しかも、かなりの愛妻家(奥さんはガラシャ:明智光秀の娘)でもあった。

ただ欠点が一つあった。

気性が激しいのである。競走馬なら即、去勢レベル。

ヤバいなんてレベルじゃない。

特に奥さん絡みになると目も当てられない。

いくつか有名なエピソードがある。

  • 庭師が仕事中にガラシャを見たというだけで首を撥ねて、食事中のガラシャの目の前に生首を置き一言、「見られながら食事する気分はどうだ?ん?」
  • 部下の失敗をガラシャがかばったら、なぜか部下の首を即撥ね、投げつけて一言、「俺以外のヤツを庇うなよ?この意味が分かるな?」
  • 関ケ原の戦いでガラシャが人質になりそうな時に一言、「他の男に何かされるくらいなら自殺しろ」
  • 実際にガラシャは自殺してしまうのだが、それにブチ切れて一言「敵も味方あるか、全員ぶっ○す!」

彼が、戦国時代のヤンデレと言われる所以である。

本書では境界性パーソナリティー障害で、自分に関心が向いていないと不安で仕方がなかったのだろうと考察していた。

島津忠恒:ロリコン拗らせ野郎

続いては島津忠恒だ。叔父さん(島津義久)が島津家当主で、自分の父(島津義弘)が、当主の弟である。

本書では島津家の事をこう記載してある。

戦国時代の戦闘民族(スーパーサイヤ人)であると。

島津家といえば関ケ原の戦いの「島津の退き口」が有名だ。捨て奸という戦法を使い、徳川家の陣中突破をした強者集団でもある。

そんな島津家にあって、忠恒も戦闘は得意であった。実際に秀吉の朝鮮出兵ではかなりの武功を上げたとされている。

しかし酒に溺れるなどダメダメな面もあり、義弘から再三注意されたりもしている。

こんな忠恒だが、義久に実子がいなかった事もあり家督を継ぐ事になるのだが、そうなると当然後継ぎが必要になる。

この時、時の権力者の秀吉から、年上の女性を推薦されるのだが、実は忠恒は年上の女性は好きじゃなかった。

しかし秀吉や叔父さんのような目の上のたん瘤的存在から言われては仕方がない。しぶしぶ結婚する事になる。

だが時が過ぎ、秀吉や叔父さんといった抵抗勢力が亡くなると、次第に本性を現しだす。

まず手始めに、奥さんを別屋敷に送り(今でいう離婚に近い状態)、生活費もギリギリしか渡さないようになる。

晴れてフリーになった途端、若い側室を8人囲い、子供を30人以上産ませる。

しかも子供が生まれる度に、奥さんへ報告をしていた。当てつけ以外の何物でもない。※ちなみに奥さん(正室)との間には子供がいなかったとされている。

ただし出来た子供は養子に出すなどして、島津家を盤石な体制にしたりもしている。島津に暗君無しとも言われるが、忠恒も例外ではなかったという事だ。

なお戦国時代DQN4天王というのがあり、この忠恒も一人にカウントされている。

ちなみに他は、伊達政宗、細川忠興、森長可である。

忠興は紹介したが、他の2人も相応なので興味があれば調べてみると良い。

特に森長可は鬼武蔵と呼ばれていて、かなりの武闘派だった。

あの信長も「鬼武蔵のやる事だし」と言って、ほとんどの事は流していたとかいないとか。

【個人的補足】

戦国大名は個性の宝庫

いくら戦国大名と言えど、当然ながらこのような人達だけじゃない。中には普通の人も多くいる。

ただそういった人達は強者によって淘汰されてしまう時代だった。

目が合っただけで切り殺されてしまう可能性があった時代。

そんな時代に歴史に名前が残る人というのは、やっぱりどこか頭のネジが飛んでいる必要があるのかもしれない。

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