脊髄損傷(spinal code injury)

おいおい、これ見てみぃ!ヤバイで!

1200テスラとか。っていうか爆発してますね!

完全にアホやろ(笑)どこを目指しとんねんっていう。700テスラまで耐えられるように設定してたけど、実際はそれ以上になって爆発しましたとか、最高すぎるやん!

ちなみに40マイクロ秒で3テスラから1200テスラになったらしいで。よー分からん世界や。

室内発生世界最高磁場1200 テスラを記録 ー未知なる強磁場科学の幕開けー

前に何かの記事でシカゴのイリノイ大学に9テスラのMRIで安全性が確認されたって記事は読んだ事があるんやけど、これは桁が違うで。いや、違い過ぎるで。実際、9テスラでもヤバイんやけどな。

ほんで確か15~20テスラまでになると水の反磁性で磁気浮上出来るって話しやで。考えてみるとリニアモーターも浮いてるしな。自分らの孫くらいの世代ならホンマに空が飛べる日が来るんちゃうの?

おもろ!

脊髄損傷(spinal code injury)とは

脊髄損傷の概要

今日は脊髄損傷についてや。これは交通外傷なんかの救急をやってると遭遇するで。理屈としては高エネルギー外傷で脊椎の脱臼や骨折で脊髄が圧迫される事で起きんねん。

脊損でイメージするのは半身不随とかやと思うけど、実は完全損傷と不完全損傷に分けられてて程度は様々なんやで。受傷直後には症状が無くても、後日出てくる事もあるから注意やで。概要を載せておくで。

概要
脊髄損傷高エネルギー外傷で椎体が脱臼や骨折する事で、脊髄に損傷が起きた状態
完全損傷と不完全損傷がある
完全損傷は損傷部位に関係する運動機能、感覚機能が失われる状態、不完全損傷は一部機能が残った状態を言う
不完全損傷の程度は様々で、運動機能が失われたものから、軽度のものまである
頚髄が最も頻度が高い
損傷の種類に過伸展損傷や過屈曲損傷などがある
 過伸展損傷:交通事故が多い、一時的に後方脱臼した後に自然整復された状態、単純写真では所見に乏しい事が多い、過伸展脱臼とも呼ばれる
 過屈曲損傷:頚髄損傷では最も頻度が高い、過屈曲して脱臼骨折が起きる事が原因

そして以外な事に、脊損の2018年の主な原因1位は平地転倒なんや。ちなみに1990年代は交通事故が1位やってん。背景として高齢化と骨粗鬆症患者の増加があるのは言うまでもないで。

Miyakoshi N, Suda K, Kudo D, Sakai H, Nakagawa Y, Mikami Y, et al. A nationwide survey on the incidencea and characteristics of traumatic spinal
cord injury in Japan in 2018. Spinal Cord. 2020. Online ahead of print.

脊椎の解剖

次に解剖や。下に代表的な部位を載せておいたから覚えておくんやで。他にデルマトームも参考になると思うから載せておくで。

脊椎解剖
デルマトーム

脊髄損傷の原因と臨床症状

脊髄損傷の原因は、若い人なら高エネルギー外傷や。具体的には交通事故なんかやな。高齢者は転倒でも損傷するケースも報告されてるで。

臨床症状は、損傷した部位に対応する部位の痺れや麻痺や。これはデルマトームの図で確認しておいてくれや。損傷の程度によって軽症から重症まであるで。症状が重い場合は運動機能、感覚機能が失われる事もあるで。

治療法としては、まずは損傷脊椎の固定や。その後、脊髄圧迫なんかがあると、その除圧術も行ったりするで。麻痺が残った場合はリハビリで出来るだけ運動機能を回復させる方法がとられるで。ただこれは症状によっては半年から年単位の長期になる事もあるで。

画像所見

脊髄損傷の画像所見

次に画像所見についてや。

骨折なんかがあれば単純写真でも分かる事もあるんやけど、基本的にCTとMRIや。CTは骨折などの外傷性変化を確認するんや。ただ脊髄内までは評価が難しいで。一方のMRIは脊髄損傷まで確認出来るで。損傷部位はT2強調で軽度高信号を示すんや。

画像所見
脊髄損傷CTでは骨折や転位などが評価できるが脊髄評価までは難しい
MRIではT2強調画像で損傷部位が軽度高信号を示す

実際の症例

60代の交通事故の症例や。交通事故後に頚部痛と四肢の痺れ精査でMRIとなってん。

Th2付近に軽度高信号が認められると思うで。また他の所見としてはTh2-4で外傷性硬膜外血腫も認めてるで。1度大きく損傷してまうと、リハビリをしても基本的には完全回復は難しいらしいで。まぁ程度によるんやろうけどもな。

頚椎MRI-脊椎損傷
左がT2強調、右がT2脂肪抑制画像
胸椎MRI-外傷性硬膜外血腫

硬膜外血腫についてはこっちにも記載しているから見てみてーや。

鑑別診断のポイント

神経根引抜き損傷

鑑別診断についてやな。鑑別疾患としては脊髄内腫瘍なんかがあると思うんやけど、患者エピソードと照らし合わせれば大丈夫やと思うで。

他に関連疾患として、神経根引抜き損傷ってのがあるんや。これは四肢の過伸展で神経根が脊髄から引き抜かれた状態の事を言うんや。高エネルギー外傷が原因として最も多いで。

概要
神経根引抜き損傷四肢の過伸展により神経根が脊髄から引き抜かれた状態
高エネルギー外傷が多い
背側神経節の中枢で損傷を受ける節前損傷と末梢で損傷を受ける節後損傷に分類される
節前損傷は機能回復が難しく、節後損傷は保存治療でも回復する事がある

他に鑑別を要するのは、脊椎梗塞あたりかな。こっちでも話してるから確認してみてーや。

まとめ

今日は脊髄損傷についてレクチャーしたで。ポイントは3つや。

以前は交通外傷が多かったが近年は転倒によるものが1番多くなっている

完全損傷と不完全損傷があり、程度に応じて運動機能、感覚機能が障害される

損傷部位はT2強調で軽度高信号を示す

こんなところやな。CTやと脊髄内の損傷は分かりづらいからな。

直近の原因やと転倒が第1位ってのはワシも初めて知ったわ。程度にもよるんやろうけど、普段の検査でも遭遇する機会が多くなるかもしれんな。思い込みが1番ミスの原因やから、あらゆる可能性を探っていかんと。とは言ってもそれが難しいんやけどな。

さて、今日はこれくらいにしよか。

ほな、精進しいやー!