整形51

【臨床症状】50代 乳がん術後 背部痛精査

【問題】画像所見と診断名は?

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※ T2WI、T1WI、脂肪抑制の矢状断、T2WIの横断像の順に表示

    ▶答えはこちら
    • Th-10からL1にかけて圧迫骨折を認める
    • このうち、Th-10、Th-11、L1はT1WIで低信号、脂肪抑制画像で浮腫性変化を認めており、新鮮な圧迫骨折と診断できる
    • またTh-12の椎弓根にも浮腫性変化あり、これも新鮮な骨折疑い
    • 乳癌の既往歴がある事から骨転移の鑑別が必要だが、脂肪抑制画像で椎体の信号変化が椎体終板中心である事から、まずは圧迫骨折 > 骨転移を疑う
    • 他、特に異常所見は無し

    【圧迫骨折】

    ・脊椎圧迫骨折には骨粗鬆症などが原因のもの(非腫瘍性)と、転移性骨腫瘍などの病的要因(腫瘍性)、外傷によるものがある

    ・頻度は骨粗鬆症に起因するものがほとんどで、高齢者などでは転倒(低エネルギー外傷)などでも生じることがある

    ・骨粗鬆症によるものは胸腰椎移行部に発生する事が多い

    ・臨床症状は疼痛がメインだが、時に無症状のケースもある

    ・病的(腫瘍性)と非病的(非腫瘍性)の画像上の違いは次のようなものがある

    1. CT画像では骨破壊像の有無(骨破壊があれば腫瘍性が疑われる)
    2. MRIでは椎体後面が直線的(もしくは尖った突出)か、丸みのある膨隆か(膨隆の場合は腫瘍性疑い)
    3. 後方(椎弓根)への伸展の有無(腫瘍性は伸展が高頻度)
    4. 拡散強調画像で高信号か低信号(高信号なら腫瘍性疑い)
    5. 造影効果の有無

    ・(非腫瘍性)圧迫骨折では椎体内ガスを認める事もある

    ・腫瘍性の場合は、原発巣の違いによってMRIの信号強度が変わることもあるので注意する

    ・非腫瘍性の治療法はコルセット装着などの保存的療法

    参考書籍:骨軟部疾患の画像診断 第2版