参考症例(椎骨動脈解離)

【臨床症状】60代 男性 数ヶ月前からの指の痺れと下肢筋痙攣

【問題】画像所見と診断名は?

MR_20240328125249_Image001
 

    ▶答えはこちら
    • MRAのMIP画像にて左椎骨動脈のV4に狭窄を認める
    • BPAS画像では該当部位に狭窄を認めない
    • MRAの元画やT2WIでintimal flapのようなものを確認できる
    • 上記より椎骨動脈解離疑い
    • 他、松果体嚢胞2個あり
    左からMRA-MIP、B-pass、MRA元画

    【椎骨動脈解離】

    ・脳動脈は外側から、外膜、中膜、内弾性板、内膜の順に構成されている

    ・中膜が薄く、外弾性板を欠き外膜結合組織が疎であるため、内弾性板が断裂すると内・中膜にわたる全層性亀裂が起き、血液が動脈壁内に侵入する事で動脈解離が発生する

    ・その中でも椎骨動脈解離は、硬膜貫通部から頭蓋内V4近位側に好発する傾向がある

    ・年齢は若年層から高齢者まで広く見られる

    ・臨床症状は、項部通やめまいなどの非特異的な所見

    ・解離腔が外膜側で破綻すると、くも膜下出血として発症する

    ・一方で分枝動脈の起始部に発生すると、脳幹梗塞として発症する

    ・延髄外側症候群(Wallenberg症候群)を来す延髄外側梗塞の原因として椎骨動脈解離がある

    ・外傷や軽微な回旋運動による発症が報告されているが、特に原因が無い特発性も多い

    ・基礎疾患として、fibromuscular dysplasia、Marfan症候群、Ehlers-Danlos症候群などの関与が知られている

    参考書籍:すぐ役立つ救急のCT・MRI 改定第2版

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