ワシ、今たまごっちやってんねん。
ふーん、で?
ってあぁ!またう○ちしとるがな。早く世話せんと。全く忙しいで。
ってな訳で今日のレクチャーはイレウスや。う〇ち繋がりってか。やかましいわ!
もくじ
単純性イレウス(mechanical bowel obstruction)とは
単純性イレウスの概要
まず重要なポイントや。腸閉塞とイレウスの違いって分かるか?
えっ?同じじゃないんですか?
アホ。ちゃうわ!ええか、よく覚えとき。
閉塞機転がある場合は腸閉塞で、閉塞機転がない場合がイレウスや。
つまり両者は明確に区別されてるって事や。これは「急性腹症診療ガイドライン」でも明記されてんねん。超重要やから最初に覚えときや。
- 腸閉塞 ➡ 閉塞起点がある
- イレウス ➡ 閉塞起点がない
閉塞する原因はいくつかパターンがあるねん。内外ヘルニアによるものや、腸捻転なんかがあって、それらは腸閉塞になるわな。
腸閉塞はちょっとボリュームが多いから今後いくつかのシリーズで分けて解説していく予定や。
今回はイレウスについてやっていくで。
一応言っておくと、頻度的には圧倒的に腸閉塞の方が多いで。腸閉塞についてはこっちから確認しておいてくれや。
イレウスの原因
イレウスっていうのは、上で話した通り閉塞機転があらへんけど腸の流れが障害された状態の事や。
主な原因は、麻痺や痙攣によるものが多いで。
虫垂炎や膵炎などから腹膜炎になる事で蠕動運動が低下して麻痺性イレウスになったりもするわ。
他に上腸間膜動脈閉塞なんかで血流が途絶えると同様に麻痺性イレウスになる事があるな。
後は手術後の癒着が原因でイレウスが起きる事もあんねん。
また結腸(大腸)だけやのーて、小腸にもイレウスが起きたりするから知っておくようにな。
臨床症状と治療法
臨床症状は、腹部膨満感、嘔吐、排便・ガスの途絶などや。原因を考えると分かるやろ。腹痛を伴う事もあるで。
治療法については、禁食して投薬治療やイレウス管を挿入したりする事があるで。癒着によるものは外科的治療になる場合があるな。
画像所見
単純性イレウスの画像所見
次に画像所見についてや。
小腸または大腸の拡張とニボー(niveau)像を認めていれば、イレウスや腸閉塞の可能性アリやで。
ちなみに腹膜炎の所見があった場合でのイレウス疑いは穿孔のチェックも必要やで。
腹膜炎までになってまうと、大元の炎症部位付近に穿孔している事が多いからな。
他にはイレウスの場合は腸閉塞と比較してそれほど腸管が拡張していない事もあるから注意やな。
実際の症例
80代男性で腹部膨満感精査や。小腸イレウスを認めるで。画像上は閉塞機転は分からんかった例や。
次の症例や。60代男性で腹痛精査や。小腸の上部に拡張と液体貯留を認めるで。
これも閉塞起点が不明でイレウス疑いとなった例やな。
鑑別診断のポイント
Ogilvie(オジルビー)症候群
次に鑑別診断についてや。これはOgilvie(オジルビー)症候群があるで。
あまり聞いた事があらへんかもしれんけど、Ogilvie症候群とは別名、急性偽性腸閉塞症とも言ったりするで。
急速に大腸拡張が起きる疾患でこれも閉塞機転が無いねん。
原因は大腸に分布する自律神経系の制御が崩れて発症すると推測されているな。開腹手術後の発症で結腸に多かったりするで。
拡張して盲腸が破裂すると、致死的になり得るから、ケースバイケースで減圧する事もあるで。
専門科になる訳ちゃうから、全部の病気を知っておく必要は無いけど、知っておくのと知らないのでは雲泥の差があるから、少しずつでもええから知識を蓄えておいてな。
まとめ
さて、今日はイレウスについてレクチャーしたで。ポイントは2つや。
イレウスとは閉塞機転が無いものを指す(閉塞機転があるものは腸閉塞)
腸管の拡張とニボー像が特徴的な画像所見
こんな感じや。イレウスについては最低限この2つを覚えておいてな。次からは腸閉塞の話をしていくで。
って言ってる間にまた、たまごっちがう〇ちしとるがな。成長期甚だしいで。食道と直腸が直結してんちゃうかってくらいの多さやで。
ってな訳でワシはたまごっちの世話せなアカンから今日はこれで終いにするで。
ほな、精進しいやー!