救急4

【臨床症状】80代 C型肝炎、発作性心房細動、脳梗塞後

【問題】画像所見と診断名は?

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➡ 冠状断

0199
 

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    • 腹腔動脈に16mm大の紡錘状の動脈瘤を認める
    • 周囲に石灰化もあり
    • 上腸間膜動脈も腹部大動脈から分岐後、約2cmの位置で11mm大の紡錘状に拡張を認め、その中には壁在血栓も認める事ができる
    • こちらも周囲に石灰化を認める
    • これらによる腸管虚血などは認めない
    • 上記より腹腔動脈、上腸間膜動脈の紡錘状動脈瘤疑いとなる
    • 他、S2/3、S5/8に肝血管腫、S3にA-Pシャント、複数の嚢胞あり
    単純画像
    造影(動脈相)

    【上腸間膜動脈閉塞症】

    ・上腸間膜動脈閉塞症は、原因によって次の2つに分けられる

    1. 上腸間膜動脈血栓症(SMA血栓症)
    2. 上腸間膜動脈塞栓症(SMA塞栓症)

    ・頻度としてはSMA塞栓症の方が多い

    ・腸管虚血の原因となり、時間経過によって腸管壊死にまで至り、その場合の死亡率も55~90%と高い

    ・急激な腹痛や腹膜刺激症状に乏しいこともあるが、他の所見(嘔吐、腹部膨満、下血)は非特異的な所見なので時として本疾患を疑うのが難しい事がある

    <SMA血栓症>

    ・SMA血栓症の主な原因は動脈硬化

    ・SMA起始部より2cm以内に血栓を形成する事が多い

    ・急性の場合は側副血行路も不十分な事が多く、広範な腸管の虚血や壊死に至る

    ・大動脈瘤や乖離によっても生じる事がある

    <SMA塞栓症>

    ・心疾患が原因である事が多い

    ・閉塞部位は起始部から3~8cm程度離れた中結腸動脈分岐部のことが多い

    ・画像所見としては、血管内に造影欠損像を認められれば診断が可能

    ・他に、腸管の造影効果の有無(虚血の有無)、単純の場合は高吸収な腸管、腸管内ガスの有無などを確認する必要がある

    参考書籍:すぐ役立つ救急のCT・MRI 改定第2版

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