common disease64

【臨床症状】60代 動作緩慢

【問題】画像所見と診断名は?

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➡ MRAその他
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    • T2WIで大脳皮質に高信号が散見され、慢性虚血性変化と考えられる
    • T1WI矢状断で小脳や、脳幹、中脳被蓋の萎縮は認めない
    • またT2WIで基底核外側のSlit sign、橋のhot cross bun sign等も認めない
    • 両側基底核に陳旧性梗塞を認めるが、MRAでは特に異常を認めない
    • SWIでは基底核と尾状核に低信号域を認め、鉄沈着を認める
    • 上記より、パーキンソン病疑いの診断となる
    • その後、抗パーキンソン病薬にて効果を認め、パーキンソン病と診断された

    【パーキンソン病】

    ・パーキンソン病(Parkinson disease:PD)は、安静時振戦、寡動(無動)、筋固縮、姿勢反射障害の4つが4大症状

    ・診断基準は、寡動(無動)が必須で、これに加えて安静時振戦か筋固縮のいずれか、もしくは両方を認める場合

    ・進行性の変性疾患で、50代以降で頻度が高くなり高齢になるほど発病率が増加する

    ・黒質緻密部や青斑核のドーパミン神経細胞の変性脱落による線条体のドーパミン欠乏と考えられている

    ・ドーパミン神経細胞の変性脱落の原因は、αシヌクレインを主成分とするLewy小体の出現沈着によるもの

    ・パーキンソン病とLewy小体型認知症(DLB)は、同じ病態スペクトラムと考えられており、黒質線条体に主病変があればパーキンソン病、新皮質や辺縁系主体であればDLB、交換神経節や迷走神経背側核などが主体であれば自律神経不全症となる

    ・パーキンソン病の進行は緩徐で、適切な治療を行えば発症から10年程度は通常の生活が送れる場合が多い

    ・基本的な治療は投薬による治療で根本的な治療法はまだない

    ・重症度診断では、Hoehn&Yahr分類がある

    • 0度:パーキンソニズムなし
    • 1度:一側性パーキンソニズム
    • 2度:両側性パーキンソニズム
    • 3度:軽~中等度パーキンソニズム、姿勢反射障害あり、日常生活に介助不要
    • 4度:高度障害を示すが、歩行は介助なしにどうにか可能
    • 5度:介助なしにはベッドまたが車椅子生活

    パーキンソン病では特徴的な画像所見はなく、基本的に異常は認めない

    ・そのため、PSPやMSA、大脳基底核変性症などのパーキンソンニズムを呈する病変の除外のために行う

    参考文献:厚生労働省, 006パーキンソン病
         櫻井博文, パーキンソン病とレビー小体型認知症, 心身医, 2020
    参考書籍:よくわかる脳MRI 改定第4版

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