ちぃーっす!おい、若造はどこや!?早速レクチャー始めんで!
ここにいますよ。どうしたんですか?今日はやけにやる気マンマンですね。
そうかそうか、分かってまうか!にじみ出てもうてるんやな。オーラ的なものが。
実はな、出勤途中に小学生くらい?の子にお兄さんって言われてん。分かるか?「お兄さん」やで?「オッサン」やあらへんのやで?
いやー、今時の小学生は正直すぎるな。逆に正直すぎて心配になるで。そんなピュアなん社会という荒波に一瞬で呑まれてまうでって。
っていう心配してたら遅刻してもうてんねんけどな。まぁ時間なんて大昔の偉い人が決めた概念やねん。どうでもええわ。
ほな早速、「イケてるお兄さん」がレクチャー始めるでぇー!!
もくじ
肺水腫(pulmonary edema)とは
肺水腫の概要
・・・さて、それでは始めよかな。今日は肺水腫をやってくで。
なんかテンション戻ってません?
使い切ってもーたな。完全に配分間違えたわ。車でいうと、ガソリン給油のランプ点灯状態や。ぼちぼちやってくで。
さて、今日は肺水腫や。肺水腫は肺の血管外の水分量が増加した状態で、簡単にいうとリンパ路排出よりも多くの水分量が間質に流出してしまっている状態や。
通常は呼吸によって肺胞に酸素が運ばれて、そこで静脈と動脈を介して酸素を全身に運ぶ訳やけど、何らかの原因によって肺胞内に液体が溜まって酸素が行かへん事で呼吸器不全を起こしてまう状態や。分かりやすくイメージすると溺れてしまってる状態に近いかな。
肺水腫には静水圧性肺水腫(hydrostatic edema)と透過性亢進型肺水腫(increased permeability edema)と混合型の3パターンがあるんやで。
ちなみに肺の解剖についてはこっちを参考にするとええで。
静水圧性肺水腫
静水圧性肺水腫は心原性肺水腫とも呼ばれとるな。何らかの原因で左心室の機能が低下して、肺うっ血(血液が肺に過剰に貯留している)の状態になって、血液成分が間質に漏出すると間質性肺水腫に、その後、液体が肺胞にまで広がると肺胞性肺水腫になるで。この間質性肺水腫と肺胞性肺水腫は明確に区別出来る訳やなくて、混在する事も少なくないんや。
透過性亢進型肺水腫
一方、透過性亢進型肺水腫は非心原性肺水腫と呼ばれとって、肺毛細血管の透過性行亢進で生じんねん。つまり血管から液体が漏れ出てる状態の事やな。この時はあまり心臓は関係あらへん事が多いで。ARDSの急性期に見られるで。
肺水腫の原因
原因は心不全が多いで。心不全の場合は静水圧肺水腫に、心臓以外の原因の場合は非心原性肺水腫(透過性亢進型肺水腫)になるな。
臨床症状と治療法
臨床症状は呼吸困難で進行するとチアノーゼが起きる事もあるで。
治療法は心原性肺水腫と非心原性肺水腫で異なんねん。利尿薬や酸素投与なんかをするらしいで。
画像所見
肺水腫の画像所見
次に画像所見についてやな。間質性肺水腫と肺胞性肺水腫の時で違うで。こんな感じや。
間質性肺水腫 | Kerley line cuffing sign vanishing-tumor 心拡大(特に左心系) |
肺胞性肺水腫 | すりガラス陰影と浸潤影 butterfly-shadow |
Kerley lineは小葉間隔壁の浮腫性肥厚、cufffing signは気管支周囲間質の浮腫性肥厚、vanishing tumorは葉間胸水、Butterfly-shadowはすりガラス陰影が肺門周囲に広がる事を言うんや。
これらは特徴的なサインになる事が多から覚えておくんやで。
実際の症例
80代の女性で胸水、心拡大、すりガラス陰影を認めるで。
70代女性で心嚢水、胸水、すりガラス陰影を認めるな。
鑑別診断のポイント
鑑別診断について
鑑別診断のポイントや。急性の経過をとる両側性の浸潤影、すりガラス陰影を呈す疾患が鑑別の対象やな。
これは感染性肺炎や急性好酸球性肺炎、薬剤製肺炎などがあるわ。ARDSの時にも言うたけど、牽引性気管支拡張の有無が重要や。これがある場合はARDSが疑わしいで。
まとめ
今回のまとめや。ポイントは2つ。
心原性肺水腫と非心原性肺水腫がある
特徴的と言われる所見(Kerley lineやcuffing sign、vanishing-tumor、butterfly-shadow 心肥大 等)
なんかがあったで。覚えとるか?微妙なところがあったら該当箇所に戻って復習せーよ。
ってな訳でイケてるお兄さんのレクチャーはこれで終いや。
どうや、ためになったやろ?
ええねんて、皆まで言わんでも。その目を見れば分かるわ。HAHAHA!
ほな、精進しいやー!