三叉神経痛（trigeminal neuralgia）

メッチャ痛いらしいで。

長くても10秒程度でそんなに長く続くもんや無いらしいけど、メチャ痛いらしいで。電撃痛っていう人もおったり、針で刺されたような痛みっていう人もおるわ。

ほんで季節によっても痛みが変わんねんて。風が顔にあたった程度で痛みが誘発される事もあるらしいし・・・

どうするよ、そんなん痛みが継続的に襲ってくんねんで？ワシはなった事あらへんから、どんな感じなのかが分からんけど、この内容を見る限りキッついよな。

風があたるだけで痛いとか、想像するだけでこそばゆくなってきたで。

三叉神経痛（trigeminal neuralgia）とは

三叉神経痛の概要

てな訳で、まずは三叉神経痛の概要からや。

三叉神経痛は原因が不明な真性（突発性）と、原因が明瞭な症候性の2つがあるで。

真性三叉神経痛はREZへの血管圧迫が原因な事がほとんどやな。REZって分かるか？root entry zoneの頭文字で脳幹から三叉神経が分岐する部分の事や。

REZの近くにはSCA（上小脳動脈：superior cerebellar artery）があるで。これが拍動する時に三叉神経に触れて激痛が走んねん。

痛みの持続時間は数秒レベルらしいねんけど、会話とか歯磨きとか髭剃りなんかがトリガーになるって話や。中年以降の女性に多いらしいねんけど、神経を直接刺激するだけあってマジで痛いらしいで。

もう片方の症候性三叉神経痛はherpes（ヘルペス） virusなどの炎症や歯顎疾患によるもの、外傷や腫瘍によるものなんからしいな。

症候性は真性と比較して痛みは軽度で持続時間が長いっちゅー話や。こっちは全年齢に見られるで。

これらの概要をまとめるとこんな感じやな。

治療は投薬や外科的治療やな。

投薬は対処療法やから根本的な解決にはならへん事が多いで。

外科的療法は神経が接している血管を剥離して触れないようにするらしいねん。これは手術直後から劇的な改善が見られるとの事や。

ちなみに治療は放射線治療が有効で結構やってる事も多いようやで。

画像所見

三叉神経痛の画像所見

三叉神経痛の画像所見やけど、真性三叉神経痛に対してはthin sliceのT2画像かMRAの元画が有効や。REZに対して圧迫している原因が分かればええんやからな。

MRAの元画やT2 thin sliceでSCAなどが触れているか、圧迫してるのかを詳しく見る事や。

ちなみによく経験するのが、画像上は三叉神経が圧迫されているように見えても臨床症状は無かったりするケースや。この場合も報告書には記載しておいた方がええで。

症候性については他のシーケンスで炎症や腫瘍を否定する事が大切や。造影すれば炎症なんかも分かるしな。

これらも簡単にまとめておいたわ。

実際の症例

実際の症例や。顔面のぴくつくとの事で精査となった症例で、左のSCAが三叉神経をREZ付近で触れているのが分かると思うで。

30代女性で顔面神経精査で検査した例や。両三叉神経にSCAが触れてるで。

60代女性で顔面の痺れ精査の例や。左REZで三叉神経とSCAが触れてるのが分かると思う。

鑑別診断のポイント

聴神経腫瘍や髄膜腫など

次に鑑別診断のポイントやな。ポイントって言ってもそれらしいものも無いんやけどな。

まぁしいて言うなら、聴神経腫瘍や髄膜腫など小脳橋角部に発生しうる腫瘍や病気を頭の中の選択肢に入れておく事やな。

臨床症状に合致する血管の走行が分かれば早いねんけど、それが見つからへんかった場合には、他の原因を探してみる事が必要や。

まとめ