common disease86

【臨床症状】50代 微熱 1週間前にインフル陽性

【問題】画像所見と診断名は?

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    ▶答えはこちら
    • 右肺S8、S3、左舌区、左下葉S8、S9に区域性のすりガラス陰影や小葉中心性の陰影を認める
    • 胸膜直下は保たれており、気管支肺炎のような所見
    • インフルエンザ陽性の既往から、ウィルス性(インフルエンザ)肺炎疑いと診断された
    • なお、胸水や縦隔リンパ節の腫大は認めない
    右側は薄層CT画像(非提示)

    【ウィルス性肺炎】

    ・ウィルス性肺炎とは、インフルエンザウィルス、アデノウィルス、RSウィルスなどの呼吸器ウィルス感染によるものと、水痘ウィルス、麻疹ウィルス、サイトメガロウィルスなどがある

    ・小児ではRSウィルス、成人ではインフルエンザウィルス、免疫抑制者ではサイトメガロウィルスなどが多い

    ・インフルエンザウィルスは壊死性、出血性気管支炎、細気管支炎を示す事が多く、進行するとびまん性肺胞障害(DAD)にまでなる事がある

    ・またインフルエンザ肺炎は次の3つに分類されている

    1. 純ウィルス性肺炎:急速な呼吸困難や血痰が主で、健常人に多い
    2. 二次性細菌性肺炎:インフルエンザ感染により気道上皮が損傷し、そこから細菌感染した状態
    3. ウィルス/細菌混合性肺炎:インフルエンザウィルスと細菌が同時に肺炎を起こした状態

    ・アデノウィルスは、両側の気管支肺炎を来す事が多い

    ・免疫不全患者では、急速に進行し、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)に移行する事もある

    ・画像所見は、気管支壁の肥厚や小葉中心性の粒状影、汎小葉性の陰影などの気管支肺炎パターン

    ・進行するとDADを反映したびまん性のすりガラス陰影や浸潤影を認めるようになる

    crazy paving appearanceやモザイクパターンも見られる事が多い

    ・水痘ウィルスは血行感染のため、すりガラス陰影に加えてランダム分布の小結節(1cm以下)を認める事がある

    ・細菌感染との混合感染も多く、画像所見も修飾される事がある

    参考書籍:ジェネラリストを目指す人のための画像診断パワフルガイド 第2版
         困ったときの胸部の画像診断

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