僕最近気がついたんですよ。悩みの9割は他人との比較から生まれてるんじゃないかって。
なんやなんや、えらい深いテーマをぶっ込んできたで。
なんか嫉妬とか劣等感って他人と比較してるから生まれるんじゃないのかなって。
まぁその通りやな。人それぞれで得意な事、不得意な事があるのは分かるよな?
でもそれって別に他人と比較するような事じゃないねん。ここが皆分かってへんねん。
それぞれでええやん。お互いが補間し合えばええやん。それがチームやん。
だから自分がワシに肉まんを3つ買ってくればええんや。自分が買ってワシが食べる。見事な補完関係やで!
分かったらさっさと買ってこんかい!
もくじ
血管性認知症(vascular dementia:VaD)とは
血管性認知症の概要
うっま。やっぱ肉まんは小腹を満たす最強のアイテムやな。そのお礼と言ってはなんやけど、今日は血管性認知症についてレクチャーしてくで。
認知症状は血管障害によっても起きるんや。認知症はアルツハイマー型やDLBだけやないんやで。
一般的に血管障害に関連して出現した認知症の総称を血管性認知症と言うねん。病因、病態は様々やで。
多発梗塞性認知症については、梗塞巣の容積と認知症発言には相関があると言われてて梗塞巣が100mlを超えると頻度が増大するわ。
血管性認知症の原因はその名の通り脳血管障害や。動脈硬化なんかで梗塞する事で、認知機能を司る部分が損傷される事で起きんねん。
NINDAS-AIRENの診断基準
NINDAS-AIRENの診断基準ってのがあって、詳細は下記の通りとなっとるわ。
NINDAS-AIRENにおける診断基準(臨床亜型分類) |
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1,多発性梗塞認知症:塞栓症や血栓性の機序による主幹動脈の多発梗塞 |
2,戦略拠点型梗塞による認知症(strategic single infarct dementia):認知機能に直接関与する部位の限局性病変 |
3,脳小血管病変性認知症:多発性ラクナ梗塞、Binswanger病、大脳アミロイドアンギオパチー |
4,低灌流性血管性認知症:心停止や高度な血圧低下によるびまん性脳虚血や分水嶺領域の虚血 |
5,出血性認知症:慢性硬膜下血腫、くも膜下出血後遺症、脳出血など |
6,その他:その他の要因 |
臨床症状
臨床症状は代表的なものとしては不眠や意欲低下、自発性の低下、感情の起伏が激しくなる、感情障害なんかや。ADのように徐々に進行していくパターンよりは、発作が起きる度に段階的に認知機能が低下する「まだら認知症」が特徴的や。
ちなみにまだら認知症は、症状の波がある状態の事を言うんや。例えば、朝は計算が出来ていたのに夕方出来なくなるとか、物忘れはあるけど理解力に問題は無かったりな。
これも血管障害で脳がダメージを受けてまう事が原因なんや。ダメージの量次第である時は出来てたり出来なくなったりという状態になんねんな。「まだら認知症」や。覚えとき。
Binswanger病/戦略拠点破壊型血管紹介性認知症
他に特徴的なのを挙げると、血管が細くなって血流低下して白質変性を起こす事で認知症状が起きるのをBinswanger病と言うで。
これはBinswanger型血管性認知症とも言って、認知症、歩行障害、尿失禁を3主徴とする高血圧の高齢者に見られんねん。
高血圧などで細動脈が低灌流状態になってラクナ梗塞やびまん性白質病変の要因となっていると考えられとる。
大脳白質が広く障害されるのが特徴やで。
特徴 | |
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Binswanger型血管性認知症 | 認知症、歩行障害、尿失禁の3主徴 高血圧などが原因で血管が細くなり低灌流状態になる事が原因と言われている |
戦略拠点破壊型血管紹介性認知症(strategic single infract dementia)は海馬や乳頭、乳頭視床路、尾状核、角回、視床、視床下部なんかをピンポイントで梗塞、障害される事やで。
VaDは原因が多岐に渡るからな。上の表の通り他にも血腫だったり色々あるで。
画像所見
血管性認知症の画像所見
次に画像所見やな。
大まかにいうと優位半球および辺縁系における両側性多発性梗塞、多発性ラクナ梗塞、脳室周囲白質病変やで。硬膜下血腫やくも膜下出血が原因の場合はそれに準じた画像所見になるで。
一般的に多発性ラクナ梗塞ってのは、15mm以下のラクナ梗塞が基底核や視床、白質などに多発して認知症状を来すのに対して、Binswanger型血管性認知症は大脳皮質に広範囲かつびまん性に異常信号を認めんねん。後で話すけど、Binswanger型血管性認知症はCADASILと所見が似ているから鑑別に注意が必要なんや。
うーん、頭の中で情報が渋滞し始めました。
慌てんでもええ。簡単にまとめておくで。
分類 |
画像所見 |
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血管性認知症 |
多発性梗塞認知症 |
優位半球、辺縁系の両側性多発性梗塞 基底核~視床下部における多発性ラクナ梗塞 脳室周囲白質病変 硬膜下血腫やくも膜下出血 など |
戦略拠点型梗塞による認知症 |
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脳小血管病変性認知症 |
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低灌流性血管性認知症 |
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出血性認知症 |
実際の症例
左右の基底核に陳旧性のラクナ梗塞を認める症例や。認知症状がある事から血管性認知症の診断になった例やで。
次はBinswanger型血管性認知症の例や。80代の女性やで。T2強調やFLAIRで大脳皮質が広範囲に高信号なのが見てとれると思うで。
鑑別診断のポイント
アルツハイマー型認知症との鑑別
血管性認知症はアルツハイマー型との鑑別が難しいんやけど、認知症状がある、脳血管障害ある、認知症と脳血管障害に因果関係がある、これらが診断のポイントや。
因果関係ってのは、脳血管障害が起きた時から3ヶ月以内に認知症状が見られる事を言うんや。
3ヶ月以内ならそれが原因で症状が起きてるだろうって考え方ですね。
アルツハイマー型認知症は下記でも話してるで。見てみてーや。
CADASIL
あとはBinswanger型血管性認知症とCADASILの鑑別も重要やな。
CADASILはcerebral autosomal dominant arteriopathy with subcortical infarcts and leukoencephalopathyの頭文字で若年性遺伝性脳血管性認知症の事や。
CADASILは常染色体優性遺伝で20~40代で片頭痛、40~50代でラクナ梗塞、60代~でうつ、認知症を呈する病気や。
これは若年層から両側性の皮質下白質病変と皮質下ラクナを認め、基底核や外包に高信号を出現するんや。
これがBinswanger型血管性認知症と似てる事があんねん。鑑別ポイントはCADASILは遺伝性やから家族歴が重要なのと、外包病変が特徴的や。一般的に側頭葉前極病変を認めて側頭葉前部と前頭葉の白質病変がU-fiberまで及ぶ事がBinswanger型血管性認知症との鑑別ポイントやと言われとるわ。
アルツハイマー型との鑑別は脳血管障害の有無とそれに関連して認知症状が3ヶ月以内に出てるかどうか、Binswanger型血管性認知症とCADASILの鑑別では外包病変と側頭葉前部病変があるかどうかやな。
下はCADASILの症例や。両側の外包と側頭葉先端部に高信号を認めると思う。
まとめ
今日は血管性認知症についてレクチャーしたで。VaDは病態や原因も多岐に渡るから内容も盛り沢山やったと思う。その中でもポイントをあげるとすれば次の2つになるかな。
血管性病変発症から3ヶ月以内に認知症状が出現しているのを血管性認知症としている
原因は血管性で梗塞や血流低下、出血などがある
こんなとこかな。ちなみにやけど、多発梗塞性認知症とBinswanger型血管性認知症、戦略拠点型梗塞による認知症は病変が混在してて区別が難しい事もあるみたいやな。あとは所見はあっても認知症状が出ていないパターンもあるからな。
さて、今日はこの辺にしよかな。小腹が減ったから残ってる肉まんを食べな。
ってな訳で終わりにするで。
ほな、精進しいやー!