common disease108

【臨床症状】50代 急激発症の頭痛

【問題】画像所見と診断名は?

MR_20241012122047_Image001
 
➡ MRA(MIP/元画)
MR_20241012122047_Image081
 

    ▶答えはこちら
    • 拡散強調やT2WI、T1WIなどで非特異的白質病変がいくつか存在するのみで、主訴の原因となるような所見は認めない
    左から拡散強調、T2WI、T1WI、FLAIR
    • 一方でMRAでは、両側MCAのM1付近にて狭窄しているように見える
    • MRAでは目立った動脈硬化などを認めない事や年齢、臨床症状と合わせてRCVSが第一に疑われた
    • 3か月後のフォローMRIではMCAの狭窄が疑われた部位に特に異常は認めなかった
    左が発見時MRA、右が3か月後のMRA
    ➡ 3か月後のMRI画像
    MR_20241012122304_Image001
     

    【RCVS】

    ・可逆性脳血管攣縮症候群(Reversible cerebral vasoconstriction syndrome:RCVS)は、脳動脈の攣縮よる突発性の頭痛症状を呈する病態

    ・脳血管攣縮による突然の頭痛(雷鳴様頭痛)で発症し、2週間程度持続もしくは反復する

    ・可逆性で通常は12週間以内に正常化し、頭痛発作も後遺症なく改善する

    ・若年女性に多く、両側性または片側性の拍動性頭痛である事が多い

    ・危険因子として、分娩関連、薬物関連(覚醒剤、頭痛治療薬、免疫抑制剤、血液製剤など)、カテコラミン分泌腫瘍、外傷や医原性などがあるとされているが、突発性の事も多い

    画像所見では脳血管攣縮(びまん性、散在性な広狭不正像:strings and beads)を認める

    少量のくも膜下出血(円蓋部)や皮質下出血を認める事もあるが予後は比較的良い

    ・機序が同じような病態として、PRES(Posterior reversible encephalopathy syndrome:可逆性後白質脳症)、HELLP症候群(妊娠後期からお産後に赤血球の破壊、肝機能悪化、血小板減少を起こす病態)、薬剤性血管炎などがある

    ・10%にPRES所見を合併する事が知られている

    参考書籍:よくわかる脳MRI 改定第4版

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