感染性腸炎(infections enterocolitis)

ふむふむ、焼肉で食中毒か。よく肉を焼かへんからやで。
焼かへんちゅー事は、焼肉やのーて、肉やがな、肉。生肉って事は、もうライオンやん。

しーんぱーい ないさー!

うっさい!

感染性腸炎(infections enterocolitis)とは

感染性腸炎の概要

食中毒になったことあるか?アレは実際になってみるとヤバイで。トイレと友達になんねん。

さて、今日は食中毒とも関連が深い、感染性大腸炎について話していくで。

感染性腸炎はな、菌やウィルスなんかが腸管内で増殖して下痢なんかの症状を引き起こす疾患や。まずは下記のスライドで全体像を確認してくれや。

感染性腸炎分類

まず分類としては、大腸型と小腸型、穿通型に分けられて、更に小腸型は急性胃腸炎型と急性腸炎型に分けられんねん。

感染から発症までの潜伏期間は小腸型の方が短い事が多いで。これは口腔から到達する距離も関係してるのかもしれん。

特に小腸型の急性胃腸炎型は数時間程度で発症する事もしばしばや。日本大腸肛門病学会のHPによると、黄色ブドウ球菌やセレウス菌は1~6時間程度で発症するらしいな。かなりの早さや。一方、急性腸炎型は1数日程度の事が多いらしいで。

穿通型はあまり聞いた事が無いかもしれへんけど、消化器症状よりは発熱なんかの全身症状がメインなのが特徴的や。

一般的に、夏に細菌性腸炎、冬にウィルス性腸炎が増える傾向があると言われとる。

感染性腸炎の原因

原因はウィルス性のものと細菌性のものに分けられて、ウィルス性はノロウィルスやアデノウィルスなんかや。

細菌性

細菌性はO-157やサルモネラ、腸炎ビブリオなどやな。

これらと黄色ブドウ球菌なんかの細菌性は、夏場で調理が不十分だった事が原因で発症する事が多いで。別名、細菌性食中毒と言ったるもするで。

カンピロバクターは鶏肉、腸炎ビブリオは魚介、サルモネラは鶏卵、エルシニアは豚肉が主な感染源やな。

O-157はベロ毒素産生性大腸菌に汚染された植物を摂取する事で感染するで。時に溶血性尿毒症症候群(hemolytic-uremic syndrome:HUS)や脳症を発症して重症化する事もあるから注意が必要やな。

免疫力が低かったり低下している小児や高齢者で割合が高いで。一時期、O-157 での死亡例がニュースに出てた事があったやろ?思い出してみぃや。高齢者や小児が多くあらへんかったか?

ウィルス性

ノロウィルスなんかに代表されるウィルス系は、冬場に流行するイメージやな。

冬場の食中毒の原因がほぼコレや。カキに当たったとか言うやろ?それはノロウィルスが原因やねん。免疫力が弱ってる時に、ノロウィルスを持った2枚貝を、生や加熱不十分な状態で食すと発症すんねん。

症状が軽快した後も、長くて1ヶ月程度ほど糞便中にウィルスがいるために、2次感染が問題になったりするんや。

ロタウィルスは小児に発症するのが特徴や。

成人になると無料状やったり、あっても軽症で回復する事がほとんどやで。

臨床症状と治療法

臨床症状

主な臨床症状は腹痛、下痢、発熱なんかや。大腸型、小腸型、穿通型で微妙に症状が違ってたりするで。

血便を来す感染性腸炎はほとんど細菌性腸炎という話しもあるで。ロタウィルスは乳幼児に多いのも特徴やな。

  • 小腸型 → 水溶性下痢(急性腸炎型)、悪心や嘔吐(急性胃腸炎型)
  • 大腸型 → 下痢、発熱など
  • 穿通型 → 発熱や腹痛など(下痢症状は見られない事が多い)

治療法

治療法は基本的に対処療法や。下痢に伴う場合がほとんどやから、脱水にならへんように水分補給は必須やで。水分補給と並行して整腸剤を服用する事で、自然治癒に向かっていくねん。

下痢止めは体内に毒素を溜める事にもなりかねへんから、あまり投与する事はあらへんらしいな。早めに原因菌やウィルスを排出させるのがベストって訳やな。

ただし、コレラやチフスなどの3類感染症の場合は抗菌薬を使うで。

大腸の解剖

消化管の解剖を載せておくで。1度確認しておいてな。

腸炎に関しては、大腸の粘膜層、粘膜下層、筋層(漿膜下層)の3層構造が重要になってくるから、ここだけでも覚えておいた方がええで。

後は、空腸や回腸、盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸なんかの解剖は基本やから覚えておくようにな。

腹部解剖

画像所見

感染性腸炎の画像所見

所見がある部位別の傾向

次に画像所見についてや。感染性腸炎は右結腸優位に所見が出てくる事が多いねん。他の腸炎も部位によって傾向があるから、下記のイメージ図で確認しておいてや。

腸炎発生頻度部位

CTにおける画像所見

CT画像所見は、腸管壁の粘膜下肥厚や浮腫性変化がメインや。

通常、CTやと粘膜下層の確認は難しいんやけども、炎症で粘膜下層が肥厚(浮腫)する事で、腸管壁が3層(粘膜層:高吸収、粘膜下層:低吸収、筋層:高吸収)に見える事があんねん。

これをtarget signarrowhead signと言ったりしてるで。これは特徴的な画像所見や。おおよその傾向やけど、小腸型はarrowhead sign、大腸はtarget signを見る事が多いな。

target signやarrowhead signは感染性腸炎の診断に有効なんやけど、注意点があって「小腸のみに細菌、ウィルス感染で浮腫性壁肥厚を認める事は希なので、壁肥厚を認めても安易に感染性腸炎と診断すべきではない」とある事や。

つまり小腸にtarget signやarrowhead signがある=感染性腸炎の限りやあらへんって事やな。

他の特徴的な所見は、O-157は壁肥厚が顕著で、20mmを越える壁肥厚はほぼO-157感染性腸炎との報告もあるくらいや。

感染性腸炎の画像所見について簡単にまとめると、

  1. 感染性腸炎は右結腸優位でtarget signを示す
  2. 小腸のみのtarget sign(arrowhead sign)は安易に感染性腸炎としない
  3. 20mmを越える壁肥厚はO-157に特徴的な所見
  4. 周囲組織のFat standing(脂肪組織のスジ状の濃度上昇)
  5. 腹水を認める事もある

こんな感じになるで。

実際の症例

症例1 40代 男性 腹痛、下痢精査

さて、実際の画像を見ていくで。盲腸から上行結腸にかけて浮腫状の壁肥厚を認めるで。粘膜下層の肥厚が著明やろ。

感染性腸炎として加療されてるで。

腹部CT-右結腸感染性腸炎

症例2 回盲部に壁肥厚と液体貯留

こちらも同様やな。感染性腸炎として診断、加療されとる。

腹部CT-回盲部感染性腸炎

鑑別診断のポイント

他の大腸炎

次に鑑別診断のポイントや。

繰り返しになるけど、結腸のどの部位に所見があるかでおおよその判断は出来んねん。

せやから好発部位とそれに伴う疾患を頭に入れておけばOKや。

もちろん経過のヒアリングも大切やから電子カルテなどで確認しておくのも重要やで。

炎症の部位は全体のパターンや直腸主体のパターンなど色々なパターンがあるで。だいたいはこんな感じや。

部位原因
小腸アニサキス
回腸末端エルシニア 腸炎ビブリオ Crohn病
右側結腸感染性大腸炎(細菌性、ウィルス性)
左側結腸虚血性大腸炎
直腸偽膜性腸炎 アメーバ腸炎 潰瘍性大腸炎
全体潰瘍性大腸炎 サイトメガロウィルス腸炎 偽膜性腸炎

これを知ってるだけでも全然違うで。ただあくまで傾向やからな。当然、例外もあるで。

虚血性大腸炎については、こっちで確認しておいてや。

まとめ

さて、今回は感染性腸炎をレクチャーしたで。ポイントは3つや。

細菌やウィルスによって感染し、小腸型、大腸型、穿通型がある

大腸型では右結腸優位の粘膜肥厚や腸管浮腫(target sign、arrowhead sign)が特徴的

小腸のみにtarget sign、arrowhead signを認めた場合は、安易に感染性腸炎とはしない

こんな感じや。壁肥厚が20mmを越えるようなパターンはO-157が怪しいからな。

部位によっても臨床症状が若干違ってくるで。そこも覚えておいてや。

さて、大西ライオンもどっかに行った事やし、今日はこのへんにしとこかな。

毎日、楽しそうですね。

人生楽しい方がええやろ。人間、皆1日は24時間やで。
ってな訳で、ほな、精進しいやー!

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