【概要】
- 著者:野村 裕之
- 発売日:2024年3月
- ページ数:352ページ
本の目次
第1章 論理的思考のある人だけが解ける問題第2章 批判思考のある人だけが解ける問題
第3章 水平思考のある人だけが解ける問題
第4章 俯瞰思考のある人だけが解ける問題
第5章 多面的思考のある人だけが解ける問題
第6章 すべてのはじまりになった問題
【結論(1番の訴求ポイント)】
現代における頭の良さ
頭が良いね。
言われると嬉しい言葉の一つだが、さて実際にどんな人の事を指すのだろうか。
3歳児が因数分解を解いていたら間違いなく頭が良いだろう。しかし50歳のオッサンが因数分解を解けても何の自慢にもならない。同じ因数分解を解けるという事実でも、時と場所と環境によって全然違ってくるのだ。
つまり、この答えは一つじゃないという事。
IQが高い事を頭が良いと呼ぶ場面もあるだろう。これは昔からの頭が良い人のイメージに近い。一方で違う頭の良さもある。
例えば、お笑い芸人。
彼らは一見すると頭が悪そうに見える。頭が悪いが故に、時として笑いに繋がったりもする。
だが売れ続けている芸人はあえてそう見せているケースも多い。わざと頭が悪いように見せているのだ。もちろん、この裏には緻密に計算されたものがある。
これが顕著に表れるのがお題に沿ったフリートークで、優秀な人ほどその片鱗が垣間見える事が多い。
お笑い芸人と言っても普通の人間だ。普段は我々と何ら変わらない生活を送っている。彼ら彼女らにも親や兄弟、家族がいる。至って普通だ。ただ職業がお笑い芸人というだけで、普段遭遇するイベントは大して他の人と変わりない。
そんな普段の生活の中から、笑いに繋がりそうなイベントをストックしている。常にアンテナを張っているとも言えるかもしれない。
ある人にとっては他愛もない事かもしれない。でも芸人だと笑いの一つのネタになるかもしれなかったりする。コレって、いつか使えるかも?むしろコレとコレを掛け合わせたら面白いかも?
このような試行錯誤を経たうえでの膨大なストックを持っており、それを場面ごとに一番適したケーススタディを少し盛って話す。これで面白いフリートークが出来あがりだ。
才能なんでしょ?と一言で片づけるのではなく、面白い話の裏にはこういった地道な努力が隠れている。その結果、頭の回転が速い、頭が良いと言われるようになるのだ。
本書では、論理的に正しい判断を導ける人を現代の頭が良い人としている。お笑いもある意味、正しい判断を導くような作業だ。笑いという正解に向かって、正しい判断をしていく作業と言っても間違いじゃないだろう。
本書を通して世界のエリートがたしなむ問題解決の訓練に挑んでみよう。解けなくても大丈夫だ、解き方(考え方)を理解するだけで“地頭力”は高まるから。
【ポイント】
コンセプチュアルスキル
コンセプチュアルスキル、この言葉を聞いた事があるだろうか?
コンセプチュアルスキルとは、概念化能力とも言い、複雑な情報や一見するとバラバラな事象から本質を見極めて、体系的に理解する能力となっている。
例えば、人間、犬、猫、鯨に共通するものは何?という問題で、生き物という答えが出せるようなイメージだ。
そして具体的には、論理的思考、水平思考、批判的思考、多面性思考、柔軟性、知的好奇心/探求心、応用力、俯瞰力などがあるとされている。
本書ではこれらの中から特に重要なスキルである、論理的思考、水平思考、批判的思考、多面性思考、俯瞰的思考の5つに関する問題が各10問程度記載されている。
これらを簡単に説明すると、
- 論理的思考は、目の前にある情報に対して、そこから分かるものは何か?を考える力
- 批判的思考は、前提に対して疑問を持つ力
- 水平思考は、他に何か考えられるか?という力(フラットな視点を持つとも言う)
- 俯瞰的思考は、視座を高くし全体像を見る力
- 多面的思考は、見方を変えられる力
なお、これらの問題を解くのに、微分/積分のような知識は必要ない。算数が出来れば解けるような問題ばかりである。
本書では各ジャンルごとに難易度別に10問程度、出題されている。
どれも一筋縄ではいかない問題ばかりだ。中には一瞬で解けるものもあるかもしれない。
興味がある人は是非、チャレンジしてもらいたい。
この問題を通して、考え方を身に付ける事ができれば、それだけでも十分成長していると言える。