【概要】
- 著者:池田 貴将
- 発売日:2013年6月
- ページ数:248ページ
本の目次
心士
志
知
友
死
【結論(1番の訴求ポイント)】
吉田松陰の生き様
不安と生きるか。理想に死ぬか。
本書は幕末の思想家、吉田松陰が残した言葉を場面別に分かりやすく訳した本である。
吉田松陰とはどんな人なのかを簡単に説明しておく。
簡単に言うと、「幕末のカリスマ」である。
吉田松陰は武士の子として生まれ、勉強が好きだった。そういった意味だと生まれは悪くない。ただ勉強が好きすぎて、9歳で明倫館という当時の日本三大学府に数えられるところの師範になったりもしている。
師範とは教える側の人間だ。つまり9歳で教える側になってしまったのだ。
当時は元服(今でいう成人式)が12~15歳だったとは言え、それを差し引いてもヤバいレベルである。(今でいうと、15~6歳くらいで京大の講師になってしまうようなものか)
このようにメチャメチャ頭が良かった。
たが頭が良い反面、アホなところもあった。いや、自分の信念に忠実だったというべきかもしれない。
どれくらいアホかというと、1853年にペリーが来訪した時に、「このままじゃ日本やべぇ!」と思って、翌1854年に再来訪した際に、禁止されているにも関わらず米船に「学びたいんだけど?」と乗り込んでしまうような人だった。
当時は鎖国真っ只中だったので、バレたら間違いなく死刑レベル。それでも「たかだか300年程度の鎖国ルールがなんやねん。こちとら向こう3000年の事を考えてやってんねんで」と考え実行に移してしまう人、それが吉田松陰だった。
一歩間違えると迷惑系YouTuberにもなり兼ねない男、吉田松陰。
その後なんだかんだで幕府に捕まってしまうのだが、その時に聞かれてもいない幕府重役の暗殺計画を喋ってしまい、それが原因で僅か30年という人生を閉じる事になってしまう。
※これも日本の事を思っての行動だったのだが。吉田松陰的には、幕府に直談判出来るチャンスと思ったのかもしれない。
これを含めた一連の事件を「安政の大獄」という。聞いた事や薄っすらと覚えている人もいるかもしれない。
ここまでなら、自分の信念に燃えた迷惑系YouTuberだったかもしれないが、彼は27歳の頃に松下村塾というのを開塾している。
ここで教育した面々が凄く、有名所だと、高杉晋作、伊藤博文、久坂玄瑞などで、その後の幕末から明治にかけて教科書に名前が残るような人を多く輩出した。(ちなみに、この松下村塾は総数50名程度の塾生しかいなかったとも言われる。)
桂小五郎も吉田松陰の教えを受けた一人でもある。(彼は松下村塾には入塾していなかった)
それゆえカリスマ思想家としての地位を築く事になる。
そんな稀代のカリスマ、吉田松陰が残した言葉を、現代風に訳して読みやすくしてあるのが本書だ。
今、自分の境遇に近いページをめくって読んでみると、何かしら新しい発見があるかもしれない。
最後に吉田松陰が残した言葉で印象深いものを記載しておく。
教育は知識だけを伝えても意味がない。教える者の生き方が学生者を感化してはじめてその成果が得られる。
行動に繋がらない学問は無意味である。