読影の流れ その2

CTの基礎 ~WW、WLとは~

今日はWW(ウィンドウ幅)、WL(ウィンドウレベル)について話していきます。

WLとWW

CTでよく聞く、WLとWW。

WLは、window level:ウィンドウレベル、WWは、window width:ウィンドウ幅と言いますが、実際、よく知らないで画像を見ている人も多いのではないでしょうか?

実際、理解していなくても撮影は出来ちゃいます。しかも最近はビューワが優秀なので、部位別でプリセットウィンドウを合わせてくれたりします。なので技師がやるのは微調整のみというケースも少なくありません。

慣れていれば、自然に適切なWW、WLに合わせられちゃいますが、技師たるもの、この辺の知識も頭の中に入れておきましょう。

まずはコレだけ覚えましょう。

WL:濃淡の中心の値
WW:濃淡の範囲

簡単ですね。

なぜWL、WWの設定が必要なのか?

なぜこのように調整する必要があるのでしょうか?どの部位も同じじゃダメなのでしょうか?

この答えは体の中の臓器がどんなもので構成されているかを考えてみると分かります。

例えば胸部CTの時。この時は主に肺野内病変の有無チェックがメインです。

肺はほとんどが空気です。ここで前回のCT値を思い出してみましょう。

空気のCT値は‐1000でした。なので肺(空気)のCT値(‐1000)を含む形で設定しないと、見たい部位が見えてきません。

手元にビューワがある人は実際にやってみてください。

WLを50、WWを400で設定すると、縦隔や腹部は見やすいですが、肺内は真っ黒になると思います。これでは病変があるかどうかわかりませんよね。

詳しくは次で説明しますが、イメージすると暗闇の中でサングラスをして人探しをするような感じですかね。

逆に分かりずらかったら忘れてください!

ちなみにCT画像は8bit(256階調)で画像の濃淡(コントラスト)を表示しているのも覚えておきましょう。

どこかで使うかもしれません。

実例

前回の記事で、各種臓器によってCT値が違うという話があったと思います。

実際の画像では、目的部位のCT値を含むように設定する必要があります。胸部CTを例にして設定してみましょう。

胸部CTでは、肺内病変を見る場合と縦隔を確認する場合があります。

これらのCT値は違うので各々設定した画像を作成します。

例えば、肺野条件ではWLを‐550~-700程度に、WWを1000~1500で設定する事が多いですね。

仮に、WLを‐600、WWを1400に設定したとします。

この時に実際の画像では、CT値の中心が‐600で、範囲が1400なので‐600を中心に±700の値で表示されます。

つまり、-1300~100の範囲で256段階の濃淡表示が決まっているという事です。

これなら肺のCT値が‐1000なので十分観察できます。

一方で、縦隔条件だとWLを50前後、WWを400程度にする事が多いです。

仮にWLを50、WWを400とすると、CT値の中心が50で、±200、つまり‐150~250の範囲で濃淡が割り振られるという事です。

これでは肺(空気)のCT値が入っていないので、見る事が出来ません。

このように見たい部位によって設定しないと、せっかく検査は出来ていても、本末転倒な事にもなり得ますので注意しましょう。

今日のポイント

今日のポイントは、、WL:濃淡の中心の値、WW:濃淡の範囲です。

実際には胸部条件、腹部条件、骨条件といったように主だったものはプリセットで設定されている事がほとんどです。

なのでゼロから合わせる事は無いと思いますが、何かのタイミングで合わせなきゃならなくなった時にこの知識が必要になります。

この知識がないと、ウィンドウ調整地獄に迷い込む事になるので気を付けてください。

前回のCT値と合わせて覚えておくといいですね。

ではまた次回!

前回:画像確認の流れ1 ~CT値とは~  次回:画像確認の流れ3 ~CT造影剤とは~ 

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