読影の流れ その8

MRIの基礎 ~その他のシーケンス~

今回は、色んなシーケンスについて話していきます。
だいぶ知識も増えてきましたね。

色んなシーケンス

今回は基本シーケンス以外について話していこうと思います。

FLAIRのようにT1強調、T2強調と一緒に一括で基本ルーチンとして撮影されるものもありますが、病態(病気)によって追加しなければいけないものもあります。この辺りがMRIの面白いところではありますが、多くの人が苦手と思うポイントでもあります。

なので、どんなシーケンスかは知っておく必要があります。

さぁ、さっそく見ていきましょう!

MRA

血管内の血流を画像化したもの。time-of-flight(TOF)法が多い。

ちなみにTOF法は撮影面に連続で励起パルスをかけて信号を抑制したところに、血流によって励起されていない血液を高信号に描出する方法。

この方法だと静脈も抽出されるので、静脈血が撮影断面に入る直前に信号抑制パルスをかけて対応している。

血流が早いと高信号に描出されるが、巨大動脈瘤など血管内で血流が乱流していると低信号になる事があるので注意。

頭部撮影の時は、基本的にルーチンに組み込まれている事がほとんど。

heavy T2

T2強調画像の一つ。水成分を強調して画像化する方法。

脳神経と周囲血管の走行の確認、胆管膵管の評価などに使われたりする。

使う時は聴神経腫瘍の時など、ケースバイケース。

プロトン強調

組織内にプロトンがどれだけあるか(密度)を画像化したもの。

T1やT2の影響を出来るだけ排除した画像となっているが、実際はT1の影響を多く受けている。

主に関節円板の評価や、半月板損傷の評価などに使われる。

FLAIR

水(脳脊髄液)を抑制した画像。水のnul pointにTIを設定する事で撮影可能。

主に頭部の検査で使われる事が多い。というか頭部では基本ルーチンの一つ。

施設によってはT2強調画像を撮影せずに、T2-FLAIRだけの場合もある。T2-FLAIRだけじゃなく、もちろんT1-FLAIRもある。

T2*協調画像

出血性病変に特化したシーケンス。超磁性体のヘモジデリンによる磁場不均一性を画像化したもの。

さらに磁化率変化に特化したシーケンスで、磁化率強調画像(SWI)がある。

静脈も描出されるので、出血性病変に加え、静脈奇形等の診断にも有効。

in-phase/out-phase

水と脂肪の共鳴周波数のズレ(違い)を利用した検査法。

水と脂肪が同位相の画像をin-phase、逆位相の画像をout-phaseと呼ぶ。

これらの画像を比較することで、対象組織に脂肪が含まれているかどうかの判断材料にする。肝臓の脂肪沈着や副腎腺腫、腎血管筋脂肪種(AML)などに有効。out-phaseはopposed-phaseと呼ぶ事もある。

このようにT1やT2のように基本的なシーケンス以外も部位や目的によって撮影する事があります。

これらを完璧に覚える必要はありませんが、特徴くらいは頭の片隅に入れておきましょう

ではまた次回!

前回:画像確認の流れ7 ~MRIの拡散強調~  次回:画像確認の流れ9 ~MRI造影剤とは~

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