読影の流れ その4

CTの基礎 ~アーチファクトとは~

今日でCT編は最後になります。
最後はアーチファクトについてです。

アーチファクトとは

今日はアーチファクトについてです。

そもそもアーチファクトとは何でしょうか?

人工物などと訳されたりしますが、簡単に言うと本来存在しないものが表示される事を言います。

普段検査してて、機械の故障などで思いもよらないような画像を見る事があります。こんな時に原因が分からないと対策が立てられません。

再起動をすれば治るのか、そもそも機器の修理が必要なレベルなのか。。。

特に検査予約が埋まっている時に限って、このような事が起きがちです。現場あるあるですね。

アーチファクトの種類でおおよその原因が分かるので、代表的なアーチファクトは頭の中に入れておきましょう。

この辺は技師の方が詳しくなければいけない分野ですよ!

アーチファクトの種類

・被写体によって発生するもの

原因が被写体にあるケース。主なものとして次の3つがあるが、どれも重要なので覚えておくべし。

  • モーションアーチファクト → 撮影中に被写体が動いた事によるアーチファクト。体動の他に心臓(心拍)による場合もある。認知症患者や小児、救急ではある程度しょうがない場合もある。
  • ビームハードニングアーチファクト → 骨などを透過する際に低エネルギー成分が吸収され、正確なCT値にならない事。主なものにカッピング(画像の中央付近のCT値が低下する事)や、ダークバンド(線上にCT値が低下する事)などがある。特に頭部CTでは、知っておかないとダメなやつ。
  • メタルアーチファクト → 体内金属によるもので、低管電圧撮影で顕著になる

・撮影条件等によって発生するもの

  • パーシャルボリューム効果 → 超有名。スライス厚内に違うCT値をもった物質が存在すると、その平均値がCT値として表示される事。微小病変や病変の境界付近で問題になり、簡単に言うと画像がボケる。スライス厚が大きいと顕著になるので、対策はスライス圧を薄くする事。
  • ストリークアーチファクト → 高吸収物質を透過後に線状のアーチファクトが出る事がある。肩や股関節を含む場合で顕著。
  • ウィンドミルアーチファクト → ピッチの設定が原因で、補間再構成法が上手くいかず高吸収体付近に風車状のアーチファクトが発生する事。ピッチを下げる。
  • 他に、クリッピングアーチファクト、ヘリカルアーチファクト、ステアステップアーチファクト、コーンビームアーチファクトなどがある

・装置不良によって発生するもの

これらはいずれもメーカーによる修理が必要な場合が多く、ダウンタイム発生がほぼ確定。できれば見たくないアーチファクト。

  • リングアーチファクト → CT画像上にリング状のアーチファクトが出る事。検出素子の故障が原因。故障が軽度の場合はキャリブレーションで改善する事もある。
  • シャワーアーチファクト → X線出力低下によるもの。一方向からシャワーが出ているかのように見えるアーチファクト。

アーチファクトとの付き合い方

過去の研究で、多くのアーチファクトの原因が解明され、その対処法も考えられてきています。それでも無くならないのがアーチファクト。なので技師としては、アーチファクトが起きうる事を前提に撮影するのが重要です。

これって何?アーチファクトかな?

こんな質問が依頼医から来るかもしれません。その時は「アーチファクトです!」とドヤれるようになりましょう。

ではまた次回!

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