読影の流れ その16

読影の流れ ~椎体編~

今日は椎体や。

画像確認の流れ

今回は椎体の画像確認の流れについて見ていくで。

今までの部位と比較すると椎体検査は見るべきポイントは限られているから、しっかりと確認して漏れが無いようにな!

検査目的/撮影部位/撮影条件/左右差等の確認

依頼内容、モダリティ、部位、スライス厚、撮影シーケンスの種類等を確認や。この辺は今までと同様やで。

画像の確認

知っての通り、椎体には大きく分けて、頚椎、胸椎、腰椎、仙椎があんねん。

その他には各種靱帯(黄色靱帯、後縦靭帯など)や脊髄、神経根などや。どれも覚えるのが必須なヤツやで。

ちなみに椎体を、前柱、中央柱、後柱の3つに分けたDenisのthree column theoryが超有名や。圧迫骨折と破裂骨折、Chance骨折を分類する時に知ってへんとアカン知識やから、覚えておくように。

簡単に説明すると、椎体の前方1/2を前柱、後方1/2を中央柱、椎弓付近を後柱として、骨折がどこまで及んでいるかで上記分類になるで。

読影手順

実際の確認の流れや。まず矢状断で全体像を確認して、ヘルニア、狭窄症、辷り、分離、圧迫骨折、脊髄損傷、靱帯骨化症、炎症、腫瘍性病変の有無などを見ていくんや。

その後に横断像(必要に応じて冠状断でも)で椎間板や靱帯、脊髄内を確認していくで。

下部頸部(甲状腺など)が描出されていることもあるから、合わせてチェックしてな。

【ヘルニア】

加齢や外力によって髄核が突出した状態。神経根を圧迫すると痺れなどの症状が出る。

髄核の脱出は以下の3つに分類される

  • 膨隆(椎間板が全周性に膨隆した状態)
  • ヘルニア(髄核が全周の1/4以下の限局性に脱出した状態で、線維輪に留まるのを突出、線維輪が完全断裂したものを脱出という)
  • 遊離(髄核が椎間板から分離した状態)

またヘルニアの脱出方向によって以下の5つに分類され、臨床的には正中型や傍正中型が多い。

  • 正中型
  • 傍正中型
  • 椎間孔型
  • 外側型
  • 前方型

【狭窄症】

何らかの原因で、脊柱管や椎間孔の狭小化を来した状態。先天性によるものと後天性(ヘルニア、分離/すべり症、靱帯骨化症、外傷)などがある。

【辷り症/分離症】

分離症は椎体後方成分の関節突起間に疲労骨折を来した状態。進行すると椎体が前方に移動し辷り症の原因になる事がある。

分離症は青年期のスポーツをしている人に多い。確かにオッサンの分離疑いはあまり見たことが無い。

【圧迫骨折】

骨粗鬆症がベースにある脆弱性骨折は、高齢者に多く、外力によるものは若年者に多い。

強い外力(交通事故など)の場合は、破裂骨折を来すこともある。ちなみに椎体の後方まで骨折を認めるのが破裂骨折。

痛みで寝台から起き上がるのにも一苦労するヤツ。

【脊髄損傷】

交通外傷などで発生。MRI(T2強調画像)では脊椎内に高信号を認める。下部頚椎の脱臼がある場合は、頸動脈や椎骨動脈損傷を来している事があるので注意する。

【靱帯骨化症】

黄色靱帯骨化症、後縦靭帯骨化症などがある。靱帯の異所性骨化が起き、狭窄症や脊髄症の原因になる。MRIでは骨化部位が低信号に描出されるが、断然CTの方が分かりやすい。

【炎症性疾患 】

感染性脊椎炎などがあり、その中でも化膿性脊椎炎と結核性脊椎炎がある。血流が豊富な軟骨終板直下に感染し、椎体や椎間板に波及していく。
MRIが特に有効で、T1強調では低信号、T2強調では高信号、造影では炎症部位の増強効果を認める。化膿性の場合は病変が2椎体までの事が多いが、結核性は3椎体に及ぶ事もある。

【腫瘍性病変】

椎体血管腫や脊髄硬膜外血種、病的腫瘍など。転移性脊椎腫瘍はT1強調で低信号に写り、椎弓根や広報成分にまで病変が及ぶ。

脊髄腫瘍は発生部位によって、硬膜外腫瘍、硬膜内髄外腫瘍、髄内腫瘍の3つに分類される。

椎体は他の部位と比較すると、所見を拾いやすい部位でもあるんや。それ故、しっかりと見るべきポイントをしっかりと見ていけば漏れが少なくなるで!

ほな、また!

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